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Thaim Line Bangkok
Thaim Line Bkk(タイムライン バンコク)
タイ中部のスパンブリー県で、語学学校に勤務する59歳のインド系アメリカ人教師が、1年以上にわたり教え子である13歳未満の児童に性的虐待を加えていたとして逮捕されました。容疑者は犯行を否認していますが、警察は教室内の防犯カメラ映像という決定的な証拠を確保。事件は、被害児童が恐怖を乗り越え母親に事実を告白したことで発覚しました。当局は容疑者のビザを剥奪し、タイ社会への危険な行動として国外追放の手続きを進めています。

事件の現場となったスパンブリー県は、バンコクから北西に約100km、車で約1時間半から2時間の距離に位置する、歴史ある都市です。GoogleMap
今回のスパンブリー県の事件だけでなく、タイでは教育現場における同様の痛ましい事件が報告されています。
2025年3月には、ある教師が9歳の男子生徒を性的虐待し、その様子を撮影・オンラインにアップロードしていたことが発覚し逮捕されました。
家宅捜索したところ、約2万ファイルもの児童性的虐待が疑われるコンテンツが保存されたハードドライブなどを押収。容疑者は少なくとも6人の男子生徒への虐待を自白しました。さらに、容疑者の家からは、家庭の事情で小学4年生の頃から同居していた15歳の少年も保護されました。
被害を受けた8歳から16歳の少年たちの証言によると、教師は1回あたり40〜50バーツ(約200円)という少額の金銭を渡し、これが「普通のことだ」と思い込ませることで、長年にわたり虐待を続けていたとされています。
現在タイでは多くの児童が日本語学校に通っており、近年ではインターナショナルスクールに通う生徒も急増しています。それに伴い、教育現場で起こる事件に対して、日本人コミュニティの関心も非常に高まっています。
だからこそ、今回の一連の事件は、タイで子供を学校や塾に通わせる全ての保護者にとって、決して他人事ではありません。信頼すべき立場である「教師」が加害者となるケースは、子供たちが被害を訴えにくく、発見が遅れる危険性をはらんでいます。
海外という環境下では、子供たちが言葉や文化の壁から、被害を打ち明けにくい状況に置かれることも考えられます。今回の事件を教訓に、私たち在住者は以下の点を改めて徹底する必要があります。
一つの事件として終わらせるのではなく、コミュニティ全体で子供たちを見守る意識をさらに高めていくことが、今、強く求められています。
keitasato:タイ在主ライター
バンコク在住10年以上。Facebook(フォロワー1700人)をはじめ、複数のSNSを運用(そうフォロワー7万人以上)。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。