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タイスキ激安戦争に王者MKが別ブランドで参入「BONUS SUKI」を解説

「タイスキ激安戦争 BONUS SUKI MKグループが別ブランドでオープン」という見出しと、219バーツで60種類以上のメニューが食べ放題であることを示すBONUS SUKIの宣伝画像。
Thaim Line Bangkok

タイスキ業界(タイのしゃぶしゃぶ)。
『激安戦争』が激化

BONUS SUKIの紹介画像
60種類の食材がずらりと並んでいる
出展:https://www.facebook.com/BONUSSUKI
その激安戦争に、業界の王者であるMKレストランが、自社ブランドとは異なる新ブランド「BONUS SUKI(ボーナススキー)」で参入。
なぜMKは自社の看板を使わず、別ブランドで市場に挑むのでしょうか?その戦略の裏側を解説します。

王者MKの戦略:『ブランド防衛』と『市場奪還』

MKレストランは、長年にわたりタイのしゃぶしゃぶ・タイスキ市場で圧倒的なシェアを誇ってきました。しかし近年、「ティーノイ」といった新興の激安食べ放題ブランドが台頭し、価格を重視する層の顧客を奪われつつありました。

そこでMKは、自社のブランドイメージを損なうことなく、この価格競争に参入するため、BONUS SUKIを立ち上げたのです。この戦略には、2つの大きな目的があります。
  • ブランド防衛: 高品質なサービスと価格帯を維持してきたMKレストランのブランドイメージを守る。
  • 市場奪還: ティーノイなどの激安ブランドに流れた顧客層を、BONUS SUKIを通じて取り戻す。

BONUS SUKIの魅力:
激安ながらも高品質な食べ放題

BONUS SUKIのロゴ
出展:https://www.facebook.com/BONUSSUKI
BONUS SUKIの最大の魅力は、その驚くべきコストパフォーマンスです。1人あたりわずか219バーツ(飲み放題やVATを含めても276バーツ)で、2時間15分という時間制限の中で、60種類以上の豊富なメニューを心ゆくまで楽しめます。
  • 高品質な食材:オーストラリア産ブリスケットや新鮮なシーフード、卵で漬け込んだ柔らかい豚肉など、激安とは思えない質の高い食材を提供。
  • ユニークなオリジナルメニュー:他では味わえない「ボーナス・シグネチャー」として、サーモン団子やチーズ餃子など、こだわりのメニューも用意されています。

BONUS SUKI:バンコクへの店舗展開

BONUS SUKIは、現在2店舗を構えており、バンコクへの進出も開始しています。
  • ロビンソン・ライフスタイル・サラブリー店(1号店)
  • マクロ・ロータス・モール・チャイナート店
  • リトル・ウォーク・ラームカムヘン店(バンコク)

MKレストラン・グループの発表によると、BONUS SUKIは2025年内に合計10店舗のオープンを計画しており、今後もバンコクおよび地方都市への出店を進めていく方針です。

ティーノイの対抗策

「スッキー・ティーノイ」が、新ブランド「ティーノイ・ゴールド」を2025年8月30日にオープン

価格と時間

  • 基本料金は599バーツから(飲み放題・VAT別)で、制限時間は2時間。
  • オープン記念として、8月30日〜9月3日の5日間は299バーツ(税込372バーツ)の特別価格プロモーションを実施しました。
今後の展開:2026年末までにバンコクや近郊に11店舗の出店を目指しています。
ティーノイは激安競争から力をつけ本格的にMKの本丸である中間価格帯のシェアも奪いに来ています。

かつてCOKAレストランから市場を奪ったMKレストランの歴史

コカレストランは、タイスキを世界に広めた先駆者として知られていますが、MKレストランは、コカレストランよりも安価で、より大衆向けのメニューを提供することで、市場での地位を確立しました。これにより、MKレストランは、タイスキ業界の王者となり、コカレストランから市場シェアを奪うことに成功しました。
MKレストランの当時の戦略(対COKAレストランに対して)
  • 手頃な価格: コカレストランよりも安価な価格設定で、幅広い層の顧客を獲得しました。
  • 豊富なメニュー: 肉や野菜だけでなく、点心やデザートなど、多様なメニューを提供しました。
  • エンターテイメント: 店員によるダンスや、清潔で明るい店内デザインで、食事を楽しい体験に変えました。
はい、おっしゃる通りです。ご提供いただいた情報から、タイのしゃぶしゃぶ業界で、MKレストランとティーノイの間で同様の市場競争が再び起こっていることが伺えます。

過去の市場争い
かつてMKレストランは、タイスキを世界に広めた先駆者であるコカレストランよりも安価で大衆向けのメニューを提供することで、市場のシェアを奪い、業界の王者としての地位を確立しました。この動きは、高品質ながらも手頃な価格帯で顧客を獲得するという、MKの成功戦略の原点です。

現在の市場争い

現在、そのMKレストランが、新興の激安ブランド「ティーノイ」から顧客を奪われつつあります。ティーノイは単なる激安路線にとどまらず、「ティーノイ・ゴールド」という新ブランドを発足させ、MKが長年守ってきた中間価格帯の市場にまで進出しています。

この動きに対し、MKは自社ブランドの高級なイメージを維持しつつ、激安市場に対応するために「BONUS SUKI」という別ブランドで参入しました。これは、過去にコカレストランから市場を奪った時と同様に、顧客層のニーズに合わせてブランドを使い分ける戦略と言えます。

まさに、歴史は繰り返されているのかもしれません。

この記事を書いた人

keitasatou:タイムラインバンコク編集者
バンコク在住10年以上ライター、バンコクで複数のSNSを運用しておりフォロワー総数は7万人以上。ライターという特殊な職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。Facebook

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ライター
タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。 インターネット上の情報だけでなく、実際に現地へ足を運び、独自の取材・調査を行うことを信条としています。グルメ、ビューティー、最新ニュースからカルチャーまで、バンコクで暮らす人、訪れる人にとって本当に価値のある、正確で信頼できる情報を厳選してお届けします。日本のメディアに情報提供することもあります。
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