徳を積み、心を浄める儀式 ヴィエンティアン(เวียนเทียน)をやってみよう
タイの伝統儀式、
ヴィエンティアンを体験しよう。
功徳を積み、心を浄めるこの神聖な儀式は、
700年以上の歴史を持ちながら、
参加できるチャンスは1年でわずか4日しかありません。
この記事では、ヴィエンティアンの歴史や意味、
具体的な参加方法、服装やマナー、
そしてバンコク市内で参加できる主要な寺院まで、
この特別な体験を楽しむための全てを解説します。

ヴィエンティアンの歴史と起源
ヴィエンティアンの起源は、古代インドの宗教的習慣である「プラダクシナ(Pradakshina)」にまで遡ると言われています。
これは、尊敬の対象(仏塔、寺院など)の周りを時計回りに歩いて敬意を表すという儀礼です。

儀式の具体的な流れ
- 参拝セットの購入: 境内で販売される「ロウソク・線香・花」のセットを20〜40バーツ程度で購入します。
- 点火と準備: 線香とロウソクに点火し、花と一緒に胸の前で合掌します。
- 巡礼(3周): 本堂や仏塔の周囲を、三宝(仏・法・僧)に思いを馳せながら時計回りに3周します。
- 奉納: 3周し終わったら、供物台に花とロウソク・線香を供え、最後に合掌礼拝して終了です。

2025年オークパンサー バンコク主要開催寺院
2025年の次回開催は10月7日(火)のオークパンサー(出安居)です。
日没後、多くの寺院で午後7時〜8時頃に始まります。服装は肩や膝が隠れる控えめなものが推奨されます。
王宮周辺・旧市街エリア
英語: Wat Saket Ratcha Wora Maha Wihan
タイ語: วัดสระเกศราชวรมหาวิหาร
特徴: 黄金の丘の周りを、ロウソクの光の列が幾重にもなって巡る光景は非常に幻想的です。旧市街の夜景と共に、敬虔な雰囲気を体験できます。
アクセス: MRTサムヨット駅から徒歩またはタクシー。
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英語: Wat Benchamabophit Dusitwanaram
タイ語: วัดเบญจมบพิตรดุสิตวนารามราชวรวิหาร
特徴: 白い大理石で造られた美しい本堂が、ロウソクの光に照らし出され、荘厳な雰囲気に包まれます。比較的落ち着いて儀式に参加しやすい場所の一つです。
アクセス: タクシーの利用が便利です。
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英語: Wat Pho
タイ語: วัดโพธิ์
特徴: 広大な境内にある仏塔や本堂の周りで行われます。巨大な涅槃仏で有名ですが、夜の儀式はまた違った趣があります。王宮のすぐ隣という立地も魅力です。
アクセス: MRTサナームチャイ駅から徒歩すぐ。
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スクンビットエリア
スクンビット通り沿い、またはBTS(スカイトレイン)でアクセスしやすい主要な寺院でもヴィエンティアンは行われます。
英語: Wat That Thong
タイ語: วัดธาตุทอง
特徴: BTSエカマイ駅の目の前という抜群のアクセスを誇ります。仕事帰りのタイ人や在住者も多く参加し、都会の喧騒の中にある敬虔な空間を体験できます。
アクセス: BTSエカマイ駅3番出口すぐ。
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英語: Wat Pathum Wanaram
タイ語: วัดปทุมวนารามราชวรวิหาร
特徴: サイアム・パラゴンとセントラルワールドという2大ショッピングモールに挟まれた、都会のオアシスのような寺院です。買い物の前後に立ち寄って、静かに儀式に参加することができます。
アクセス: BTSサイアム駅またはチットロム駅からスカイウォークで直結。
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英語: Wat Mahabut
タイ語: วัดมหาบุศย์
特徴: タイで最も有名な幽霊伝説「メーナーク・プラカノン」が祀られていることで絶大な人気を誇る寺院です。仏教の敬虔な儀式であるヴィエンティアンと、タイの土着信仰が融合した独特の雰囲気を味わうことができます。
アクセス: BTSオンヌット駅からタクシーまたは徒歩(約15分)。
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日本人観光客に人気のお寺
まとめ:筆者の体験談
実は筆者も、タイに来てまもない頃に一度だけヴィエンティアンと知らずに参加したことがあります。タイ人の友人に「話してはいけないよ」と言われ、意味も分からず静かに3周しました。
今回この記事を書くにあたり、改めてその歴史や所作の意味を知り、非常に感銘を受けました。来る10月7日のオークパンサーでは、今度はその意味を噛み締めながら、もう一度あの幻想的な光の輪に参加してみようと思います。皆さんも、機会があればぜひこの特別な体験をしてみてください。

