【訃報】シリキット王太后(93歳)がご逝去。国王が1年の服喪を宣言。
タイ王室庁は2025年10月24日(金)夜、タイ国民から「国の母」として深く敬愛されてきたシリキット王太后陛下がご逝去されたと正式に発表しました。
享年93歳でした。タイ全土が深い悲しみに包まれています。発表された内容と今後の見通しについてまとめます。
王室庁による公式発表の詳細

- 崩御の日時: 2025年10月24日(金) 21時21分
- 場所: バンコク、チュラロンコン病院(タイ赤十字病院)
- 経緯: 王室庁の発表によると、王太后陛下は2019年より同病院で医師団の看護を受けておられましたが、10月17日以降に敗血症(血流感染症)を発症。懸命な治療にもかかわらず容体が悪化し、安らかに崩御されたとのことです。
ワチラーロンコーン国王による服喪と国葬の指示
シリキット王太后陛下のご逝去を受け、ワチラーロンコーン国王陛下は以下の指示を出されました。
- 服喪期間: 王族および王室関係者に対し、1年間の喪に服すよう指示されました。
- 国葬: 王室の最高儀礼に則り、バンコクの王宮内にあるドゥシット・マハープラサート宮殿にて国葬が執り行われます。
- 遺体の安置: ご遺体は同宮殿に安置され、国民による弔問も受け入れられる予定です。(具体的な弔問期間等は今後の発表をご確認ください)
シリキット王太后陛下のご功績
シリキット王太后陛下は1932年8月12日にバンコクでお生まれになり、1950年にプーミポン・アドゥンヤデート前国王(ラーマ9世)とご成婚されました。
タイの歴史上、国王の出家期間中に摂政(国務を代行する役割)を務められた2人目の王妃としても知られています(1956年)。
また、長年にわたりタイ赤十字社の総裁を務められ、国内外の社会福祉活動に献身的に取り組まれました。特に地方の貧困地域への支援や、国境地帯での難民支援などにおけるご功績は国際的にも高く評価されています。
国民の反応と今後の影響
王太后陛下崩御の報を受け、タイのSNSなどでは「国の母を失った」「安らかにお眠りください」といった、国民からの深い追悼の言葉が広がっています。
今後、国葬期間中には、タイ国内の政府機関や主要施設、テレビ局などが追悼形式での活動や放送編成を行う可能性が高いです。
【重要】一般国民向けの服喪について
現時点(2025年10月25日午前)では、国王陛下から指示されたのは「王族および王室関係者」に対する1年間の服喪です。一般の国民や企業、観光客に対する具体的な服喪期間、服装の規定、娯楽活動の自粛要請、半旗掲揚などの指示については、まだタイ政府からの正式な発表はありません。
過去の例から、政府機関などでは一定期間の服喪や半旗掲揚が行われる可能性が高いですが、民間企業や国民生活への影響については、今後の**タイ政府(首相府など)からの公式発表を待つ必要があります。不確かな情報に惑わされず、公式発表を確認するようにしてください。
国民の反応と今後の影響
王太后陛下崩御の報を受け、タイのSNSなどでは「国の母を失った」「安らかにお眠りください」といった、国民からの深い追悼の言葉が広がっています。
今後、国葬期間中には、タイ国内の政府機関や主要施設、テレビ局などが追悼形式での活動や放送編成を行う可能性が高いです。
政府機関と一般国民への服喪に関する指示・要請
国王陛下からの「王族および王室関係者」への1年間の服喪指示とは別に、タイ政府から以下の指示・要請が発表されています。
- 政府機関等の服喪: 政府機関、国営企業、学校などは、2025年10月25日から15日間、喪に服し、半旗を掲揚します。公務員は適切な服装(黒または白が推奨)を着用します。
- 一般国民・民間企業への「協力要請」: 一般国民や民間企業に対しては、強制ではありませんが、「協力要請」という形で、各自の判断で哀悼の意を表すこと、およびこの期間中の過度な娯楽活動(祭りや派手なイベントなど)を自粛することが求められています。
休日・祝日・店舗営業への影響は?
現時点(10月25日)での見通しは以下の通りです。
- 店舗等の営業: デパート、ショッピングモール、レストラン、観光施設、民間企業の多くは、通常通り営業すると予想されます。ただし、店によっては一時的に営業時間を変更したり、派手な装飾や音楽を控えたりする可能性はあります。
- 祝日の変更: カレンダー上の祝日(例えば、間近に迫る12月5日の父の日(ラーマ9世誕生日)など)に変更はありません。
- イベント等の中止・延期: 「娯楽活動の自粛要請」を受けて、すでに予定されていたコンサート、フェスティバル、パーティーなどの娯楽性の高いイベントについては、**主催者の判断で中止または延期される可能性**が十分に考えられます。参加予定のイベントがある場合は、主催者からの公式発表を必ず確認してください。
- 臨時休日の可能性: 今後、王室の主要な儀式(例えば火葬式など)の日程によっては、タイ政府がその日を臨時の特別休日として官報で公布する可能性はあります。しかし、現時点ではそのような発表はありません。
タイへの旅行を予定されている方や在住者の方は、引き続きタイ政府や関連機関からの公式発表に注意するようにしてください。
まとめ
タイ国民から深く敬愛されてきたシリキット王太后陛下のご逝去の報に接し、謹んで哀悼の意を表します。
王室関係者には1年間の服喪が指示されましたが、一般国民の生活やタイへの旅行にどのような影響があるかについての具体的な指示は、現時点では発表されていません。タイ政府からの今後の公式発表に注意が必要です。
出典・参考サイト
- 王室庁 (Bureau of the Royal Household)
- Bangkok Post
- Khaosod English
- The Laotian Times
- RYT9
この記事を書いた人
keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

