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タイ土産の定番「ヤードム」の正しい使用法 専門家が危険性について注意喚起

AIが生成した、タイのヤードムを両方の鼻に直接挿し込んでいる女性の縦長画像。「鼻ぶっさしは危険!? タイの定番お土産ヤードム 専門家が使用法に注意喚起」という警告文が重ねられている。
keita satou
タイの雑貨店やドラッグストアで見かけるヤードム。日本でも一部店舗で購入が可能です。

タイ旅行のお土産の定番として、またタイ国民の日常的なリフレッシュアイテムとして大人気の「ヤードム(嗅ぎ薬)」。しかし、その使い方を誤ると健康にリスクがあるとして、タイの専門家が警鐘を鳴らしています。

2025年11月5日、タイの大手メディアは、ヤードムの過度な使用や不適切な使用法が神経系に危険を及ぼす可能性があるとして、専門家による正しい使用法への注意喚起を掲載しました。

警告の核心:なぜ危険なのか?

Dailynewsやビパワディ病院の解説によると、ヤードムに含まれる主な成分、特に「メントール」や「カンフル(樟脳)」は、適度に使用すれば爽快感を与えますが、これらの中枢神経系に作用する化学物質が問題となる可能性があります。

タイ国立薬物依存治療・リハビリテーション研究所(สบยช.)の元所長であるサラーユット医師も、これらの揮発性物質が神経系に影響を与える可能性を指摘しています。

やってはいけない「危険な使い方」

専門家が特に危険視している、タイでよく見かける「誤った使用法」は以下の通りです。

  • 1. 鼻孔への直接挿入(最も危険)
    ヤードムのチューブを鼻の穴に直接挿し込んだり、挿したままにしたりする行為。化学物質が粘膜を過度に刺激し、神経系に不必要な刺激を与え続けることになります。
  • 2. 過度な連用(習慣化・依存)
    頻繁すぎる使用は「依存(ติด)」を引き起こす可能性があります。爽快感を求めて「クセ」になり、それなしではいられない「習慣化(ติดเป็นนิสัย)」につながる恐れがあります。
  • 3. 他人との共用
    チューブを他人と共用することで、鼻腔内の細菌やウイルスに感染するリスクがあります。

専門家が推奨する「ヤードムの正しい使い方」

Dailynewsや専門家は、ヤードムはあくまで「一時的な症状緩和」のためのものであり、以下の安全な使用法を守るよう呼びかけています。

  • 鼻に触れさせない
    チューブを鼻に直接挿入せず、適度な距離(鼻に触れない距離)で「軽く嗅ぐ」に留める。
  • 連用を避ける
    めまいや気分不快の改善は一時的なもの。短時間に何度も連用せず、間隔をあけて使用する。症状が続く場合は医師に相談する。
  • 共用しない
    感染症予防のため、他人との貸し借りはしない。
  • 注意が必要な人
    鼻炎や副鼻腔炎など、鼻に慢性的な疾患がある人は、刺激で症状が悪化する可能性があるため使用を控える。

まとめ

私もタイに最初来た時にショップの店員さんや屋台のスタッフが鼻に直接刺したまま仕事をしているのを見て衝撃を受けました。タイ旅行がきっかけで癖になって日本でも使用しているという声をよく聞くヤードム。何度か私も購入経験があります。

タイ土産の定番であるヤードムは、タイの文化に根付いた便利なリフレッシュアイテムです。しかし、その成分には神経系に作用する化学物質が含まれていることを認識する必要があります。

特に、日常的にチューブを鼻に挿している方は、神経系へのリスクを理解し、専門家が推奨する「適度な距離で、短時間嗅ぐだけ」という正しい使用法を心がけましょう。

この記事の出典

  • Dailynews (เดลินิวส์)
  • Vibhavadi Hospital

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
タイムラインバンコク編集部
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Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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