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【緊急】タイ軍が空爆 カンボジア軍はミサイル 両国に死傷者多数、民間人に死者も

荷台に乗って避難する村人たちのイラスト。「タイ・カンボジア最悪の事態へ 空爆とミサイルで戦闘 民間人に死傷者も」という文字が入ったサムネイル画像。
keita satou

事態は「小競り合い」の域を超え、最悪の事態へ突入しつつあります。

2025年12月9日、タイ・カンボジア国境紛争は劇的にエスカレートしました。タイ軍による空爆、カンボジア軍による多連装ロケット砲の発射、そして双方に死者が出る事態となっています。

軍事衝突の激化:空爆とロケット砲の応酬

12月9日朝、国境地帯の戦闘は新たなフェーズに入りました。

タイ軍:F-16による「空爆」を実施

タイ空軍はF-16戦闘機6機を投入し、カンボジア側の軍事拠点に対する空爆(Airstrikes)を実施しました。
標的は、カンボジア軍の「ロケット発射基地」および「無人機(ドローン)管制拠点」とされており、タイ側はこれを自衛のための無力化措置と説明しています。

カンボジア軍:BM-21多連装ロケット砲を発射

これに対しカンボジア軍は、BM-21多連装ロケットシステムを使用し、タイ側の4地点(Sam Tae, Phu Phiなど)に向けて攻撃を行いました。
地上でも「ヌーン 600(Hill 600)」周辺の高地を巡り、重火器を用いた激しい撃ち合いが続いています。

カンボジア軍は中国製のミサイルとロシア製のミサイルを使用した模様です。

被害状況:死傷者が急増(12/9午前時点)

戦闘の激化に伴い、人的被害も拡大しています。

  • タイ側:死者1名(兵士)、負傷者18名。
  • カンボジア側:民間人死者6名、負傷者多数。

カンボジア側で民間人に犠牲が出ていることから、紛争が軍事施設周辺の居住区にも波及していることが分かります。

避難状況:40万人規模の受け入れ態勢

戦火は東北部だけでなく、東部のサラケオ県やトラート県など広範囲に拡大しつつあります。

これを受け、タイ第2軍管区は東北4県(シーサケット、ウボンラチャタニ、スリン、ブリーラム)に307ヶ所の避難所を開設。最大で35万9,000人を受け入れ可能な態勢を敷いています。国境近くの村(バン・プームサロン等)は住民が退去し、ゴーストタウン化しています。

まとめ:国境付近は「完全な危険地帯」

2025年の7月以来の民間人に死傷者がでる最悪の事態に発展しました。
事態は刻一刻と悪化しており、停戦のめどは立っていません。

これはもう「国境の小競り合い」ではなく、局地的な「深刻な武力衝突」です。物理的に距離があるバンコク市内は安全ですが、心理的な不安や経済への影響は避けられません。

日本人の方は、国境エリア(プレアビヒア、スリン、シーサケット、サラケオ等)に近づくことは絶対に避けてください。バンコクやパタヤなど、安全が確保されているエリアで静観することをお勧めします。外務省からも渡航危険エリア3が発令中です。

この記事の出典

  • Reuters
  • Nation Thailand
  • BBC News
  • Thai Royal Army / 2nd Army Area Official Facebook

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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Keita Satou
Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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