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タイ政府が「グレー資金対策」で仮想通貨の監視強化。旅行者や在住者への影響について解説2026年最新版

タイ政府「グレー資金対策」で仮想通貨の送金監視強化。日本人の影響について解説する記事のサムネイル画像。ビットコインと金融テクノロジーのイメージ背景にタイトル文字が配置されている。
keita satou

タイ政府は「グレー資金(Grey Money)」対策の一環として、金(ゴールド)取引とデジタル資産(暗号資産)の監督をセットで強化する方針を示しました(2026年1月の報道)。

「タイの取引所を使っているけれど大丈夫?」「日本への送金や入金ができなくなるの?」
今回の規制強化の核心と、在住者・旅行者が気をつけるべき実務的なポイントを分かりやすく解説します。

1. 何が起きた?「金と仮想通貨」セットで監視強化

今回、タイ政府が「グレー資金(Grey Money / ทุนเทา)」対策を打ち出し、タイ中央銀行(BOT)、証券取引委員会(SEC)、マネーロンダリング防止室(AMLO)など関係機関が監督・取り締まりの対応を強化する方針です。

なぜ「金」も一緒なのか?

報道では、資金洗浄などの疑いがある資金が、現金・デジタル資産(暗号資産)・金取引など複数の手段をまたいで移動することで追跡が難しくなる“抜け道”が問題視されています。政府はこの抜け道を塞ぐため、金取引とデジタル資産の監督強化をセットで進める方針です。

  • 「現金」 ⇄ 「金(ゴールド)」 ⇄ 「仮想通貨(USDT等)」

今回、政府はこの「換金ループ」を断ち切るため、金行と仮想通貨取引所の両方に対し、「顧客の身元確認(KYC)と送金履歴をもっと厳しく洗え」と同時に命令を出したのです。

また先日もゴールドの取引についてドル建てや取引履歴の明確化など厳しいルールが追加されたばかりです。

2. 「トラベルルール」の厳格化で何が変わる?

今回の規制の目玉は、「トラベルルール(送金情報の通知義務)」の徹底です。

今後、国内取引所(Bitkub, Orbix等)には以下の対応が義務付けられます。

  • 送金時:送金者と受取人の詳細情報(本人特定情報)を確実に取得する。
  • 受取時:「本当にその受取人は実在するか?」「制裁対象ではないか?」を即時照合する。

つまり、「誰から誰に渡ったか分からないお金(匿名送金)」は、取引所経由では一切通さないという宣言です。

3. 日本からの送金・入金への影響【重要】

在住者にとって一番気になる「日本からの送金」について、ケース別に判定します。

ケース1:【本人名義】自分 → 自分(推奨)

判定:〇(安全)

日本の取引所(ご自身名義)から、タイの取引所(ご自身名義)への送金は問題ありません。これが当局が求める「ホワイトな資金移動」です。
ただし、登録名の綴り(ローマ字)が一致していることが前提です。

※但し、タイの仮想通貨取引は銀行口座開設時と同様にVISAやワークパーミットの提出を要求される可能性もあります。すでに口座開設時要求している場合もあり。

ケース2:【第三者】友人・家族 → 自分(危険)

判定:×(着金拒否のリスク大)

今回の規制強化で最も厳しくなるのがこのパターンです。「他人からの送金」はマネロン対策の観点で追加確認(関係性・資金源の説明など)が入りやすく、取引所の判断で入金が保留・制限される可能性があります。どうしても受け取る場合は、まずご自身名義の口座を経由するなど、名義と資金の流れを整理しておくのが無難です。

4. 旅行者への影響:両替制限に注意

今回の「グレー資金対策」は、仮想通貨だけでなく現金の動きにも及びます。

  • マネーチェンジャー(両替所)の上限: 1人1日あたり80万バーツまでに制限される方針です。
  • 現金の持ち込み: 20万米ドル(約3000万円相当)を超える資金の持ち込みには、厳格な出所証明が求められます。

今回のニュースは「仮想通貨禁止」ではありませんが、「匿名でのコソコソした資金移動はもう許さない」という強いメッセージです。
在住者としては、「すべて正規の取引所を使い、履歴をクリアにしておく」ことが、トラブル回避の鉄則です。

5.まとめ

タイでは、金地金(未加工・高純度のゴールド)は条件付きでVAT(7%)が免除される上に、暗号資産の売却益は(条件付きで)非課税(2025–2029)といった制度があり、法定通貨以外の売買にメリットがある反面、悪用されるリスクも問題視されています。

本来は庶民の為の優遇制度の筈が結果的に庶民を苦しめる通貨高の影響になってしまっているのは皮肉なことで一日も早い経済の安定を望みます。

2026年1月16日 13:30(現地時間) |著者: Keita Satou

この記事を書いた人

keita satouの自己紹介タイ在住ライター バンコク在住10年以上。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

情報提供:keita satou
(タイムラインバンコク編集部)

バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

著者プロフィール

出典

  • The Nation Thailand
  • TNN Thailand

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Keita Satou
Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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