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【コンラクルン プラス】の登録、開始10時間で2000万枠が瞬殺!サーバーダウンも発生 増枠期待の声も

タイの「コンラクルン プラス」登録初日の混乱を示すアイキャッチ画像。「開始10時間で2000万枠が瞬殺!サーバーダウンも発生」というテキスト。背景はアクセス集中やサーバーダウンをイメージしたAI生成イラスト。(AI IMAGE)
Thaim Line Bangkok

タイ政府が鳴り物入りで開始した大型消費刺激策
「コンラクルン プラス(คนละครึ่งพลัส)」。
10月20日(月)に始まった国民向けの利用登録ですが、予想を遥かに超える人気となり、驚くべき事態が起こりました。

なんと、受付開始からわずか約10時間で、用意されていた2,000万枠がすべて埋まり、登録が締め切られてしまったのです。同時に、アクセス殺到によるサーバーダウン(システム障害)も発生し、登録したくてもできなかった国民からは不満の声も上がっています。

この熱狂的な状況と、今後の展開について詳しく見ていきましょう。

熱狂!登録初日で2,000万枠が瞬時に満了

タイの主要メディア(Thai Rath, Bangkok Postなど)が一斉に報じたところによると、10月20日(月)午前6時に国民向けの登録が開始されると、国民が文字通り殺到しました。

そして、同日の午後4時頃までのわずか約10時間で、政府が用意した上限2,000万枠に到達。当初10月26日(日)までとされていた登録期間を待たずに、受付は事実上終了となりました。

これほどの人気となった背景には、以下のような理由が考えられます。

  • 過去の成功体験:
    過去に実施された「コンラクルン」シリーズは、国民の生活費負担を直接軽減し、街の小売店や飲食店を潤す効果が高く評価されていました。
  • 物価高への対策:
    長引く物価上昇により、国民の生活防衛意識は非常に高まっています。この政策が家計の大きな助けになると期待されました。
  • 手続きの簡便さ:
    過去に参加したことがある人は、政府公式アプリ「Pao Tang」から規約に同意するだけで簡単に再登録できる点も、スピード登録に拍車をかけました。

アクセス殺到!登録初日にサーバーダウンも発生

この熱狂的な登録ラッシュの裏で、深刻なシステム障害も発生しました。

登録開始直後の午前中(特に6時~8時台)には、公式ウェブサイト(www.คนละครึ่ง.com ※現在アクセス不可の可能性あり)や、登録・利用に必須の政府公式アプリ「Pao Tang(เป๋าตัง)」にアクセスが集中。

  • サイトが表示されない、タイムアウトする
  • アプリが反応しない、ログインできない
  • 本人確認のための顔認証プロセスでエラーが頻発する

といった不具合が多数報告され、SNS(特にX)では「#คนละครึ่งพลัส」がトレンド入りし、「登録できない!」といった国民の不満や怒りの声が相次ぎました。
(出典:Bangkok Biz News, Naewnaなど)

原因は、想定を大幅に超える同時アクセスによるサーバーへの過負荷とされています。アプリを運営するクルンタイ銀行はアクセス分散を呼びかけ、一時的に同行のATMでの代替本人確認を案内するなどの対応に追われました。さらに、オンラインでの登録が困難だったため、本人確認や登録手続きのためにクルンタイ銀行の支店窓口に直接訪れる人々も殺到し、各地の支店が終日大混雑する事態となりました。(出典:Thairath)

システム自体は同日午後には復旧したものの、その頃には既に2,000万枠が埋まってしまうという皮肉な結果となりました。

今後の展開:増枠・第2フェーズはあるのか?

初日で定員に達してしまったことを受け、今回登録できなかった多くの国民からは、早くも「増枠」や「第2フェーズ(第2弾)」の実施を望む声が高まっています。

これに対し、政府関係者(首相や財務相)からは、追加措置を検討する旨の前向きな発言も出ており、今後の正式発表が待たれる状況です。(出典:Thai Rath, Bangkok Shuhoなど)

コンラクルン プラスの基本情報(再確認)

今回、無事に登録できた方は、以下のスケジュールで補助金を利用できます。

  • 利用開始日: 2025年10月29日(水)
  • 利用期間: 2025年12月31日(火)まで
  • 補助内容:
    参加登録済みの店舗での支払い時に、政府が代金の一部(最大60%)を補助。
  • 補助金額と予算:
    1人あたり合計 2,000バーツ (納税者は優遇され 2,400バーツ)。1日あたりの利用上限あり(前回は150B、今回は200Bとの情報も)。なお、今回のプログラムの総予算は約440億バーツとされています。

【重要】
今後、追加登録や第2フェーズが発表された際にも注意が必要ですが、政府機関を騙る偽のSMSや偽ウェブサイト(フィッシング詐欺)には絶対にアクセスしないでください。登録や情報は必ず、政府の公式発表や「Pao Tang」アプリを通じて確認するようにしましょう。

参考:財務省・スキーム概要ページ(タイ語)

まとめ

先着順という景気刺激策の募集方法も日本では考えらないような制度ですが、サーバーまでパンクする事態になる熱狂ぶりというのも驚きです。追加枠や第2フェーズの募集への期待が高まります。

今回のタイ政府の肝いり政策「コンラクルン プラス」の国民向け登録は、開始からわずか10時間で2,000万枠が埋まるという、まさに「瞬殺」状態となりました。

アクセス殺到によるサーバーダウンは、多くの登録希望者にとって残念な結果となりましたが、それだけ国民がこの政策に寄せる期待が大きいことの裏返しとも言えます。

出典・参考サイト

  • Thairath (ไทยรัฐ)
  • Bangkok Post
  • The Nation Thailand
  • Bangkok Biz News (กรุงเทพธุรกิจ)
  • Naewna (แนวหน้า)
  • JETRO ビジネス短信
  • バンコク週報

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)

バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

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タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。 インターネット上の情報だけでなく、実際に現地へ足を運び、独自の取材・調査を行うことを信条としています。グルメ、ビューティー、最新ニュースからカルチャーまで、バンコクで暮らす人、訪れる人にとって本当に価値のある、正確で信頼できる情報を厳選してお届けします。日本のメディアに情報提供することもあります。
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