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BLACKPINKリサ、タイ観光庁アンバサダーに正式就任

タイのワット・アルン寺院の夕景に重ねられた「amazing THAILAND × LISA」のロゴ
Thaim Line Bangkok

BLACKPINKリサ、タイ観光庁アンバサダーに正式就任

BLACKPINK-LISAの画像
出典:wikipedia

2025年10月15日、世界的なK-POPグループBLACKPINKのメンバーであるリサ(LISA)氏(本名:ラリサ・マノバン)が、タイ国政府観光庁(TAT)の「アメージング・タイランド・アンバサダー」に正式に就任したことが発表されました。タイ出身のスーパースターである彼女の起用は、タイの観光戦略における歴史的な転換点となると、各方面から大きな注目が集まっています。

タイ国政府観光庁(TAT)は公式発表で、LISA氏が今後タイ観光ブランドの顔として世界に向けてタイの魅力を発信する役割を担うと述べています。本記事では、バンコク在住10年以上の筆者が、今回のアンバサダー就任が持つ真の意味を、多角的な視点から徹底的に分析・解説します。

アンバサダーに就任したLISAとは?

BLACKPINK-LISA

出典:Sony Music 
https://www.sonymusic.co.jp/artist/LISA/
出典:Sony Music

今回アンバサダーに就任したLISA氏は、タイのブリーラム県出身のアーティストです。幼少期からダンスに親しみ、2010年に開催されたYGエンターテインメントのタイオーディションで約4,000人の中から唯一の合格者となりました。翌2011年から約5年間、韓国で厳しいトレーニングを積み、2016年にBLACKPINKのメインダンサー、リードラッパーとして華々しくデビューしました。現在では個人のInstagramフォロワーが1億人を超えるなど、世界的な影響力を持つスーパースターとして知られています。

LISA起用で期待される絶大なメリット

  • 圧倒的なグローバルリーチ
    前述の通り、Instagramで1億人を超えるフォロワーを持つリサ氏個人の公式アカウントからの発信力は、従来の観光プロモーションとは比較になりません。これまでタイに関心がなかった全世界の若者層に、ダイレクトにタイの魅力を届けられるのは最大の強みです。TATは、グローバルなSNS世代や新興消費層、特にアジア圏・欧米の若者層やK-POPファンを中心に実訪問意欲を高める「起爆剤」と期待を表明しています。
  • 「ソフトパワー」の最大化
    K-POPというグローバルカルチャーの象徴であるリサ氏を起用することで、タイ観光に「クールで現代的」なイメージが付与されます。これにより、ファッションやアートに関心の高い、消費意欲旺盛な旅行者を惹きつける効果が期待できます。ターパニー・キアットパイブーン総裁は「リサの就任はタイの美しさ、多様性、そして驚きを新たな視点から伝える大きな節目」とコメントしています。
  • 経済効果への即効性
    過去に彼女がアユタヤを訪れた際、着用した衣装や訪れた場所が瞬く間にブームとなった「リサ効果」は記憶に新しいところです。

    彼女のアクション一つひとつが、地方の観光地や中小企業に至るまで、直接的な経済効果を生み出す可能性があります。

過去のタイ観光大使との比較:何が違うのか?

今回のリサ氏の起用は、これまでのタイ観光大使の戦略とは明確に一線を画します。その違いこそが、タイ国政府観光庁の新たな狙いを浮彫にしています。

  従来の観光大使
(例:ヤーヤー、マリオ・マウラーなど)
新アンバサダー LALISA
主なターゲット タイ国内、ASEAN近隣諸国 全世界(グローバル市場)
主な役割 国内観光の促進、アジア圏からの誘致 タイのグローバルブランド化、高付加価値な旅行者の誘致
重視されるイメージ 親しみやすさ、伝統文化との調和 現代性、創造性、ラグジュアリー、クール
観光大使の役割比較

従来の観光大使が、主にタイ国内や近隣アジア諸国に向けた「親しみやすさ」を重視していたのに対し、リサ氏の起用は明確に全世界の市場をターゲットに据えています。

TATのターパニー・キアットパイブーン総裁が「新しい視点からタイの魅力を発信する重要な節目」と述べるように、これはタイを「高品質で安全な観光地」として世界に位置づけたいという強い意志の表れです。

まとめ

BLACKPINKリサ氏の「アメージング・タイランド・アンバサダー」就任は、単なる著名人の起用という枠を超え、タイの観光戦略を新たなステージへと引き上げる極めて重要な一手です。彼女の世界的な影響力は、タイのブランドイメージを刷新し、これまでリーチできなかった層へのアプローチを可能にします。

リサ氏の就任が、タイの観光業にどれほどの追い風をもたらすのか。今後の動向から目が離せません。

この記事を書いた人

keita satouタイムラインバンコク編集部

バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

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タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。 インターネット上の情報だけでなく、実際に現地へ足を運び、独自の取材・調査を行うことを信条としています。グルメ、ビューティー、最新ニュースからカルチャーまで、バンコクで暮らす人、訪れる人にとって本当に価値のある、正確で信頼できる情報を厳選してお届けします。日本のメディアに情報提供することもあります。
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