「サルに支配された街」ロッブリーでサル100匹が囲いを破り大脱走 当局が捕獲作戦へ
2026年6月30日、タイ中部ロッブリー県の市営動物保護施設から約100匹のサルが囲いを破って脱走しました。逃げ出したサルは周辺の住宅地に散らばり、当局はロッブリー県知事・市長・国立公園局(DNP)・県警などを動員して緊急捕獲作戦を実施。同日中に91匹の捕獲に成功し、囲いの修理も完了したと発表されています。ロッブリーでは近年、サルの管理問題が繰り返し表面化しており、今回の脱走もその流れの中での出来事です。
事件の時系列まとめ
報道をもとに、脱走発覚から捕獲完了までの流れを時系列で整理します。
- 2026年6月30日朝:脱走発覚
ロッブリー市営動物保護施設(ムアン郡ポーカオトン地区)の囲いの一部が破壊され、約100匹のサルが施設外へ脱走。周辺住宅地に散らばったとされています。 - 同日朝7:30:当局が緊急対応開始
ロッブリー市長からDNPに連絡が入り、国立公園局・県当局・市職員による合同緊急捕獲作戦が開始されました。 - 同日中:91匹の捕獲完了・囲い修理
DNPは6月30日中に91匹を捕獲・収容し、破損した囲いの修理も完了したと発表しています。一部のサルは自ら囲い付近に戻ってきたとも報じられています。
どこで何が起きたのか
脱走が起きたのは、ロッブリー県ムアン郡ポーカオトン地区にある「ロッブリー市営動物保護施設」です。この施設はロッブリー市が運営し、タイ国立公園・野生動植物保護局(DNP)の監督下でサルを管理・収容している保護施設です。
報道によると、施設には1,100匹以上のサルが収容されており、そのうち約100匹が囲いの一部を破って外へ出ました。職員は素早く対応し、残り1,000匹以上のサルがさらに逃げ出す事態は防いだとされています。逃げ出したサルは周辺の住宅地に散らばり、屋根を走り回ったりゴミを漁ったりして住民を驚かせたと報じられています。
なぜ逃げたのか
報道によると、ロッブリー市長は脱走の原因として以下の4点を挙げています。
- 空腹(餌が十分に行き渡っていなかった可能性)
- 連日の猛暑によるストレス
- 施設内の過密状態による不快感
- 自由に行動したいというサル本来の習性
施設に1,100匹以上を収容していることを考えると、過密状態と暑さのストレスが重なり、力の強いサルが囲いを壊したとみられています。
当局の対応と今後の対策
ロッブリー県知事・市長・DNP・県畜産事務所などが現場に集結し、麻酔銃や捕獲用の餌・罠を使った捕獲作戦を展開しました。報道によると、同日中に91匹を捕獲・収容し、破損した囲いの修理も完了しています。
ロッブリー市長は周辺住民に対して謝罪し、脱走したサルによって住宅や財産に被害が出た場合は役場に報告すれば支援・補償を検討すると説明しています。
再発防止策として、当局は以下の2点を発表しています。
- 囲いの二重構造化:力の強いサルが破壊できないよう、ケージ全体をより強固な二重レイヤー構造にアップグレードする方針
- サル専用基金の設立:収容中のサルの食料の安定供給・医療ケア・福祉向上を目的とした専用の財団・基金を県として設立する準備に入った
ロッブリーのサル問題 これまでの経緯
ロッブリーは「サルの街」として国内外の旅行者に知られていますが、近年はサルによる住民被害が深刻化していました。報道によると、2024年には野生のサルが建物を占拠したり食べ物を奪ったり事故を引き起こしたりする問題が続き、当局が約2,500匹の都市部のサルを捕獲して大型施設へ移す計画を進めていました。
今回の脱走は、捕獲・収容という管理策そのものが十分に機能しているのかを問う出来事でもあります。2024年11月には約200匹のサルが囲いから逃げて警察署を包囲した事件もあったとされており、ロッブリーのサル管理問題は繰り返し表面化しています。
タイムラインバンコクのロッブリー関連記事もあわせてご参照ください。
→ 「サルに支配された街」ロッブリーの現状
旅行者・在住者へのポイント
ロッブリーを訪れる際は、以下の点に注意してください。
- サルには近づきすぎない。食べ物・スマホ・サングラス・ビニール袋は奪われやすいため、手に持って歩かない
- 餌を与えない。餌やりはサルを人に慣れさせ、接近・攻撃の原因になる
- 子ども連れの場合は、サルの群れには近づかせない
- 噛まれたり引っかかれたりした場合は、すぐに傷口を石けんと水でよく洗い、速やかに医療機関を受診する。狂犬病の曝露後予防について医師に相談することが重要
報道によると、今回の脱走は当日中に91匹が捕獲・収容され、囲いの修理も完了しており、現時点では広範囲な危険は収束しているとされています。ただし、ロッブリー市内では今後もサル対策や餌やり規制に関する議論が続く見込みです。
タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。
まとめ
2026年6月30日、ロッブリー市営動物保護施設から約100匹のサルが囲いを破って脱走し、周辺住宅地に散らばりました。当局はDNP・県知事・市長・警察などを動員して緊急捕獲作戦を実施し、同日中に91匹を収容。囲いの修理も完了しています。
市長は脱走の原因として空腹・猛暑・過密・習性を挙げ、今後は囲いの二重構造化とサル専用基金の設立で再発防止を図る方針です。ロッブリーのサル管理問題は今回で初めて表面化したわけではなく、観光資源としてのサルと住民の安全をどう両立させるかという課題は、引き続き続いています。
猿がたくさんいることで観光地としても有名ですが、タイでは猿をハヌマーンに見立てて神聖視する観点もあり。処分ができない状態です。しかしながら野生の動物で、狂犬病の危険性もありますので観光客はご注意ください。
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よくある質問
ロッブリー県ムアン郡ポーカオトン地区にある「ロッブリー市営動物保護施設」です。ロッブリー市がDNP(国立公園・野生動植物保護局)の監督下で運営しており、1,100匹以上のサルが収容されています。
報道によると、DNPは6月30日中に91匹を捕獲・収容したと発表しています。一部のサルは自ら施設付近に戻ってきたとも報じられています。
報道によると、ロッブリー市長は空腹・連日の猛暑によるストレス・施設内の過密状態・自由に行動したいというサルの習性の4点を原因として挙げています。
サルには近づきすぎないこと、餌を与えないことが基本です。食べ物・スマホ・ビニール袋などは奪われやすいため手に持って歩かないようにしてください。噛まれたり引っかかれたりした場合はすぐに傷口を洗い、医療機関を受診して狂犬病の曝露後予防について相談することが重要です。
当局は囲いの二重構造化と、収容中のサルの食料・医療・福祉向上を目的としたサル専用基金の設立を発表しています。
出典・参考サイト
- DNP(タイ国立公園・野生動植物保護局)公式発表
- ASEANNOW
- Khaosod English
- Khaosod(タイ語)
- Daily News(タイ語)
- MCOT
- UPI

Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
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