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『チョンプーちゃん殺害事件』とは?3歳女児失踪事件が生んだ「メディアの狂乱」 日本語で見れるNetflixのタイのドキュメンタリー

Netflix『チョンプーちゃん殺害事件』作品ビジュアル、タイトルロゴ入り
keita satou

タイで社会現象となった実際の事件を描いたドキュメンタリー映画が、Netflixで日本語対応で視聴できるようになっています。作品名は『チョンプーちゃん殺害事件: メディアは何を問われているのか』。2026年8月20日から配信が開始され、日本語音声・日本語字幕の両方に対応しています。

題材となっているのは、2020年にタイ東北部で起きた3歳の少女の失踪・死亡事件です。ただし本作は、単に「犯人は誰だったのか」を追う犯罪ドキュメンタリーではありません。一人の幼い少女の死が、テレビとSNSを巻き込む巨大な報道合戦へと変わっていく過程を描いた、異色の実録犯罪ドキュメンタリー作品です。

出典:Netflix
出典:Netflix

作品基本情報

  • 日本語タイトル:チョンプーちゃん殺害事件: メディアは何を問われているのか
  • 作品リンク(NetfLIX):https://www.netflix.com/th-en/title/81922390
  • 英語タイトル:Chompoo: Lost & Forgotten
  • 配信プラットフォーム:Netflix(日本語字幕・日本語吹替対応)
  • 配信開始日:2026年8月20日
  • 監督:ノンタワット・ナムペンジャポン(Nontawat Numbenchapol)
  • 上映時間:85分
  • ジャンル:ドキュメンタリー/実録犯罪/社会派
  • 年齢区分:13+

報道によると、Netflixは本作を、タイ全土が注目した幼児失踪事件と、その過程で疑いをかけられた人物がスターのような存在になり、悲劇そのものがコンテンツへと変化していった過程を検証する作品として紹介しています。

【ネタバレなし】チョンプーちゃん事件とは

報道によると、事件が起きたのは2020年5月11日です。タイ東北部の山村で暮らしていた、当時3歳の少女オラワン・ウォンシーチャーちゃん、通称「チョンプーちゃん」が自宅前で遊んでいる最中に突如姿を消しました。

警察、救助隊、村人による3日間の捜索の末、村から約2km離れた国立公園内の山中で、チョンプーちゃんの遺体が発見されました。3歳の幼児が自力で登ることは考えにくい場所だったことから、警察は第三者による関与を視野に本格捜査を開始しました。

なぜタイ中がこの事件に夢中になったのか

本作が描くのは、事件そのものの謎解きだけではありません。報道によると、悲劇的な少女の死をきっかけに、タイのテレビ局による過熱した視聴率争いと、SNS社会の暴走が生み出した「メディアの狂騒劇」が本作の核心です。

民放各社が小さな村に常駐し、関係者を次々と疑惑の目で検証する生中継が連日続きました。そうした中、被害者の親族の一人だった男性が、テレビカメラの前での語り口をきっかけに、全国的な注目を集める存在へと変化していきます。歌やパフォーマンスを披露する姿が話題になり、支援者やファンが殺到し、有名歌手とのコラボやモデル起用まで実現するという、通常では考えにくい現象が起きました。

一方で、最愛の娘を失った遺族は、「悲しみ方が不自然」といった心無い誹謗中傷にさらされることになったとされています。

この作品の見どころ

本作では、当時全国的な注目を集めた人物本人へのインタビューが収録されており、カメラの前で振る舞い続けようとする様子が記録されています。犯罪心理学者やジャーナリストも登壇し、なぜ大衆が事件をエンタメとして消費し、疑惑の人物を熱狂的に支持したのかを検証しています。

英語タイトルの「Lost & Forgotten(失われ、忘れられた)」には、メディアと世論が特定人物の人気に夢中になるあまり、本来最も追悼され、真相が究明されるべきだったチョンプーちゃん自身の存在が置き去りにされていた、という痛烈な皮肉が込められています。

タイを知っている人ほど興味深い作品

タイのテレビ報道の雰囲気、地方社会の人間関係、SNSやYouTubeが持つ影響力、有名人を熱心に応援するファン文化など、タイ社会の一面が事件を通して垣間見える作品です。

一方で、事件関係者をSNS上で一方的に評価したり、特定人物を過剰に持ち上げたりする現象は、タイに限った話ではありません。その意味で、タイ社会を描いたドキュメンタリーでありながら、日本の視聴者にとっても他人事とは言い切れない作品といえます。

日本語で見られるのが大きなポイント

タイのドキュメンタリーは、英語字幕のみで日本語非対応という作品も少なくありません。しかし本作は、日本版Netflixで日本語音声・日本語字幕の両方に対応しており、タイ語が分からなくても、複雑な人物関係や事件の経緯を無理なく追うことができます。

どんな人におすすめか

  • タイの社会やニュースに興味がある人
  • NetflixのTrue Crime作品が好きな人
  • SNSとメディアの関係に興味がある人
  • タイのテレビ・ネット文化を知りたい人
  • 日本語で見られるタイ作品を探している人

「犯人を追いつめる刑事ドラマ」のような作品を期待すると、やや印象が異なるかもしれません。事件そのものと同じくらい、事件を取り囲んだ社会とメディアの姿が主役になっているドキュメンタリーだからです。

ここから先は事件の結末に触れます

以下には、実際の逮捕・裁判結果および科学捜査の結論が含まれます。作品を未視聴で、結末を知らずに楽しみたい方は、タップして開く前にご注意ください。

【ネタバレ注意】事件の真相と裁判の結末を見る(タップで開閉)

科学捜査による決定打

報道によると、警察は容疑者の車内から採取された毛髪を電子顕微鏡およびミトコンドリアDNA鑑定にかけ、遺体発見現場で見つかったチョンプーちゃんの毛髪の断面・DNAと一致することを突き止めました。

2021年の逮捕

事件から1年以上の捜査を経て、2021年6月、警察は被害者の親族であった男性(チャイポン・ウィパー、通称ルンプロン)に対する逮捕状を執行しました。

一審判決(2023年12月)

ムクダーハーン県裁判所は、15歳未満の児童連れ去り罪、過失致死罪、死体遺棄・改変罪により、禁錮20年の実刑判決を言い渡しました。妻については証拠不十分で無罪とされました。

控訴審判決(2025年8月)

控訴裁判所は一審の判断を変更し、過失致死ではなく故意による殺人および児童誘拐・死体損壊等の罪を認定。量刑は禁錮26年に引き上げられました。妻については控訴審でも無罪が維持されています。あわせて、裁判所はチョンプーちゃんの両親への損害賠償も命じています。

事件そのものは法的な決着を迎えたものの、メディアの過熱報道とネット世論が生み出した狂騒、そして遺族が負った傷跡は、今もタイ社会に重い問いを投げかけています。

タイの大手メディアおよびNetflix公式情報をもとにまとめています。

まとめ

『チョンプーちゃん殺害事件: メディアは何を問われているのか』は、2020年にタイで実際に起きた3歳女児の失踪・死亡事件を扱ったNetflixドキュメンタリーです。しかし作品の本当のテーマは、一つの犯罪事件だけではありません。少女の死を連日報道するテレビ、事件関係者を有名人へと変えていったSNS、そしてそれを見続けた社会全体が問われる作品です。

日本版Netflixでは日本語音声・日本語字幕に対応しているため、タイ語が分からない方でも問題なく視聴できます。SNSが日常生活に深く根付いているタイという国を別の角度から知りたい方には、興味深い一本ではないでしょうか。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 日本語で視聴できますか?

はい。日本版Netflixでは日本語音声・日本語字幕の両方に対応しています。タイ語が分からなくても内容を理解しながら視聴できます。

Q2. 実際に起きた事件ですか?

はい。2020年にタイ東北部で実際に起きた3歳女児の失踪・死亡事件を題材にしたドキュメンタリーです。

Q3. どんな内容の作品ですか?

単なる犯罪の謎解きではなく、事件をきっかけに巻き起こったタイのメディア報道の過熱と、SNS上で事件関係者が有名人化していく現象を検証する社会派ドキュメンタリーです。

Q4. 事件の犯人は逮捕されたのですか?

記事内の「ネタバレ注意」の折りたたみ部分に、逮捕から裁判結果までの経緯をまとめています。結末を知らずに視聴したい方は、そちらを開く前にご注意ください。

Q5. 他にも日本語で見れるタイの映画はありますか?

はい。タイムラインバンコクでは、日本語で視聴できるタイ映画・ドキュメンタリーを随時紹介しています。関連記事もあわせてご覧ください。

出典・参考サイト

  • Netflix公式:作品ページ(配信情報・年齢区分・日本語対応状況)
  • Thai PBS:事件発生時の報道記事
  • Thai PBS:控訴審判決に関する報道記事
  • Sanook:Netflix新作配信情報に関する記事

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Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。

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Keita Satou
タイ在住ライター
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
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