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オンヌット マッサージ 1時間100バーツ 視覚障がい者の方が施術するバーンスックジャイ

視覚障がい者の方が施術するバーンスックジャイの外観
keita satou
視覚障がい者の方が施術するバーンスックジャイの外観

バーン・スックジャイ / Baan Sookjai(บ้านสุขใจ)

オンヌット駅近くのマッサージ店「バーン・スックジャイ」ここでは、視覚に障がいのあるマッサージ師さんに施術をしてもらいます。

店内はアットホームな雰囲気で、店員さんとお客さんも会話でのコミュニケーションが主体となります。メニューはタイマッサージが中心です

料金は:タイマッサージが1時間100バーツ(相場の1/2~1/3)
他のメニューについては確認しませんでした。

なお、本記事で使用している店内の写真は、すべて事前に店舗担当者の方から許可を得て撮影しています。

レビュー

バーン・スックジャイ / Baan Sookjaiのレビュー

バーンスックジャイの店内の様子と施術用のベッド
バーンスックジャイの店内の様子、個室や仕切りもない開放的な様子

以前から噂を聞いていて興味があったのですが、実際に行ってみました。BTSオンヌット駅の奇数側からプラカノン方面に歩いてオンヌット通りを渡り、川の手前にお店があります。ベストビーフの向かい側という表現がわかりやすいかもしれません。

夕刻に伺いましたが、手前にバーンサバーイジャイという名前のお店がありましたが、そちらは満員の為、奥にもお店があるよと教えてもらいバーンスックジャイに到着できました。

価格は1時間100バーツ 私は、2時間のタイマッサージを依頼。
他のメニューは確認していません。メニュー表なども見当たりませんでした。
私が行った際には男性客には男性が施術、女性客には女性が施術していました。合計で4名ほど。仕切りなどもありません。

視覚障がい者の方とのやり取りになるためすべて会話でのやり取りとなるので、タイ語が話せないと少しやり取りに問題があるかもしれません。

マッサージ自体は通常のマッサージ店と全く遜色ありません。
価格でいうとオンヌットの半額以下でバンコク中心地だと1/3位の価格ではないでしょうか。2時間の施術後チップ200バーツをお渡しして軽く感じた体で帰宅しました。

keita satouの自己紹介タイ在住ライター バンコク在住10年以上。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

情報提供者:keita satou
バンコク在住10年以上

バーン・スックジャイの情報はこちら

  • 店名:バーン・スックジャイ / Baan Sookjai(บ้านสุขใจ)
  • 住所:1913 Bangkok 10110
  • 郵便番号:10110
  • CALL:098-941-9122
  • レビュー:https://maps.app.goo.gl/5jUVvgdgWL1GbVxW8
  • 4.6 +34
  • 価格:1時間100バーツ~
  • Plusコード:PH6X+58 バンコク

地図:最寄り駅BTSオンヌット駅徒歩10分以内


なぜタイには視覚障がい者が従事するマッサージ店があるのか?

タイで「視覚障がい者によるマッサージ」が高く評価されているのには、深い歴史的・文化的な背景があります。

1. 伝統医療と職業的自立

タイの伝統医学や古式マッサージは寺院を中心に発展してきました。視覚障がい者の方々は「手の感覚」に秀でているとされ、古くからマッサージ師は彼らの職業的自立を支える代表的な職業とみなされてきました。1939年にはアメリカ人女性がタイ初の盲学校を設立し、日本からマッサージ療法士を招聘したという国際協力の歴史もあります。

現在では、タイ労働省やマッサージの総本山である「ワット・ポー」も視覚障がい者向けの専門訓練コースを無料で提供するなど、国を挙げて技術者の育成を支援しています。

2. 「タンブン(徳を積む)」としての文化的側面

多くのタイ人にとって、視覚障がい者マッサージを利用する行為は、単なるサービス消費ではなく、「タンブン(ทำบุญ / 徳を積む行為)」の一環として捉えられています。

路上で金銭を施す(慈善)よりも、彼らの「プロフェッショナルな技術」に対して対価を支払い、その職業的自立(尊厳)を支援(อุดหนุน)することのほうが、より良い「タンブン」になる、という文化的側面があります。

3. COVID-19パンデミックによる打撃と現状

2020年からのパンデミックで、マッサージ店は最も長く営業停止を命じられた業種の一つです。収入のほぼ100%を歩合制の施術料に依存していた視覚障がい者の施術師たちは、深刻な困窮状態に陥りました。営業再開後も、濃厚接触が避けられない職業として、厳格な衛生管理への適応を余儀なくされています。


他にも視覚障がい者が働くマッサージ店を調べてみました

今回体験したオンヌットの「バーン・スックジャイ」や「バーンサバーイジャイ」以外にも、バンコクには視覚障がい者の方が施術する店舗が多数存在することがわかりました。旅行者でもアクセスしやすい代表的なお店をいくつかご紹介します。

  • バーンサバーイジャイ
    今回行ったお店の手前側にあります。1時間120バーツ
  • Perception Blind Massage
    サトーンやプロンポンにある超有名店。英語や日本語の口コミも多く、満足度が非常に高いことで知られます。
  • Bangkok Blind Massage Center
    アソーク(スクンビット25)付近にある、在住者の利用率も高い穴場的なお店です。
  • 国立盲人協会(Ratchawithi)
    タイ盲人協会が運営する訓練センター。国家資格を持つ施術師が多く、信頼性が高いです。
  • Pattanakarn Blind Massage
    パタナカーン(Pattanakarn Soi 30)にあるローカル店。料金が安く、施術レベルが高いと地元で有名です。

よくある質問(FAQ)

Q. どのような人に向いていますか?

  • タイの伝統と文化を体験したい方、
  • とにかくマッサージの技術、コストパフォーマンスを重視する方。
  • タイの「タンブン」文化や社会貢献に関心がある方。

Q. 逆に、向いていない人はいますか?

視覚障がい者の方が運営する店舗の性質上、以下を重視する方にはミスマッチかもしれません。

  • 店内の音の問題(静寂を求める方)
    施術師同士やお客さんとのコミュニケーションをとる際に、施術中も声(タイ語)ですることが多々あります。高級スパのような完璧な静寂を求める方には向かない場合があります。
  • プライバシーを気にする方
    多くの店舗がカーテン仕切りやオープンスペースでの施術となります。
    完全な個室(プライベートルーム)の確保が難しい場合があります。
  • 極度の清潔さ(豪華さ)を要求する方
    最低限店舗は清潔に保たれていますが、設備自体はローカルで質素な場合が多いです。また視覚障がい者の方による施術の為、高級ホテルのスパのような豪華さや清潔さを求める方にはミスマッチかもしれません。
  • 言語の問題:多くの場合は日本語は通じません

まとめ

タイならではの「福祉×技術×温かさ」を感じられる視覚障がい者の方によるマッサージは、通常のマッサージとは異なる体験価値があります。

今回訪れたオンヌットの「バーンスックジャイ」をはじめ、バンコクには多くの店舗があります。タイ旅行の際は、その高い技術と、彼らの自立を支える「タンブン」の文化に触れてみてはいかがでしょうか。

この記事の出典

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
タイムラインバンコク編集部
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Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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