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【国境紛争最新まとめ】戦闘激化で50万人が避難、990校が休校。タイ首相「停戦しない」と明言 2025/12/11

避難キャンプで生活する人々の様子を描いたAI生成イラスト。手前でペットボトルの水を飲む女性と、奥で不安そうに過ごす避難民たち。「タイカンボジア国境紛争まとめ 戦闘4日目 被害が拡大 首相は停戦しないと宣言」という見出し文字が入ったサムネイル画像。
keita satou

タイカンボジア国境紛争の最新情報まとめ

戦闘は4日目に突入し、市民生活への影響が深刻化しています。

2025年12月11日、タイ・カンボジア国境紛争は収束どころか拡大の一途をたどっています。アヌティン首相は「停戦拒否」を明言し、国境周辺では学校閉鎖や夜間外出禁止令など、戦時下の措置が相次いでいます。

今回は、12月11日時点で確認されている最新情報を、トピックごとに短くまとめて解説します。

【戦況】戦闘4日目、攻撃範囲が内陸へ拡大

12月11日時点でも砲撃や空爆は続いており、カンボジア側は「国境から30km内側の村や学校に着弾した」と非難しています。
一方、タイ側は「病院や村へのロケット攻撃に対する自衛措置」と反論しており、互いに非難し合っています。

【被害】死傷者の最新推計

情報の更新により数字に幅がありますが、現時点での主な報道レンジは以下の通りです。

  • タイ側:兵士5〜8人が死亡、60〜80人が負傷。
  • カンボジア側:民間人9〜10人が死亡(乳児含む)、46〜60人が負傷。

【避難】両国で「約50万人」が家を追われる

戦火が拡大したことで、タイ側とカンボジア側を合わせた避難民の総数は約50万人規模に達していると報じられています。
寺院や学校がシェルターとなっていますが、避難者の急増により物資不足が懸念される状況です。

【教育】国境4県で「990校」が臨時休校へ

タイ教育省は、戦闘激化を受けて国境4県(シーサケット、スリン、ブリーラム、ウボンラチャタニ)の公立学校990校に対し、臨時休校を命じました。
生徒の安全確保が最優先とされ、校舎の多くは避難民の受け入れ施設として転用されています。

【首相発言】アヌティン氏「停戦はしない」と明言

アヌティン首相は12月9日から10日にかけ、一貫して強硬な姿勢を示しています。

  • No ceasefire:「停戦はしない」と明言。
  • 交渉拒否:「これ以上の交渉はしない(タイ側の条件受け入れが前提)」とし、対話のテーブルに戻ることを否定。
  • 領土防衛:「領土は一寸(1平方インチ)たりとも譲らない」と強調。

【規制】サケーオ県4郡で「夜間外出禁止令」

東部サケーオ県では、第1軍管区(Burapha Force)が戒厳法に基づき、以下の4郡で夜間外出禁止(Curfew)を発令しました。

  • 対象地域:タプラヤ、コクスン、アランヤプラテート、クロンハット
  • 時間:19:00 〜 05:00

【国境】ポイペトなどで帰国ラッシュの混乱

タイで働くカンボジア人労働者が「家族を守るため」として、陸路国境(アランヤプラテート=ポイペト等)に殺到しています。
しかし、戦闘継続のため検問所の全面再開は難しく、帰国を待つ人々と出国できないタイ人の双方が滞留し、混乱が生じています。

まとめ:長期化の恐れ、絶対に近づかないで

アヌティン首相の「停戦しない」という発言は、事態が短期で収束しない可能性を示唆しています。50万人が避難し、夜間外出禁止令が出る状況は、平時ではありません。

タイ東北部および東部の国境エリアは現在、観光できる状態ではありません。カジノへの爆撃、民間人の被害やミサイル被害の報告が両国ともに相次いでいます。バンコクへの直接的な影響はまだ限定的ですが、国境付近の移動は命に関わります。最新情報を確認しつつ、安全なエリアに留まってください。一刻も早い平和的な解決が望まれます。

この記事の出典

本記事は以下の現地報道および公式発表を基に作成しました。

  • Bangkok Post
  • The Guardian
  • Thai PBS World
  • Reuters

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
タイムラインバンコク編集部
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2025年12月11日 20:30(現地時間) |著者: Keita Satou

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Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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