タイ下院が正式解散、総選挙へ「2月上旬」の投票日が有力、旅客や在住者への影響は?
2025年12月12日早朝、王室官報に「下院解散の王室令」が掲載され、タイ下院は正式に解散しました。これにより、タイは本格的な選挙モードに突入します。
今回は、確定した解散の事実と、今後予想される「選挙日程」や「生活への影響(禁酒日)」について、現時点での決定事項と予測を整理して解説します。
今後のスケジュール:投票日は「2月」が本命
憲法の規定により、解散から「45日以上60日以内」に総選挙を実施しなければなりません。
具体的なカレンダーは以下の通りです。
法定のタイムライン
- 選挙実施の期限:2026年1月26日(月)〜2月10日(火)の間。
- 日程の確定:選挙管理委員会(EC)が、解散から5日以内(12月17日まで)に「選挙日」と「候補者登録期間」を官報で告示します。
有力な投票日(予想)
タイの選挙は「日曜日」に行われるのが慣例です。期間内の日曜日は以下の2つしかありません。
- 2026年2月1日(日)
- 2026年2月8日(日) ※現地メディアではこちらが本命視されています。
在住者への影響:また「禁酒日」がやってくる
選挙期間中、在住外国人や旅行者に最も直接的な影響があるのが「アルコール販売禁止(禁酒日)」と「交通規制」です。
① 期日前投票(投票日の1週間前)
予想:1月25日(日)または2月1日(日)
※前日18時から当日終了まで販売禁止になる可能性が高いです。
② 投開票日(本番)
予想:2月1日(日)または2月8日(日)
※前日土曜の18時から、日曜の24時まで厳格な禁酒日となります。
また、12月下旬から候補者登録が始まると、街中を選挙カーが走り回り、週末の夕方にはバンコク中心部(サイアムや公園周辺)で大規模な演説集会が開かれ、渋滞が発生する可能性があります。
政治の動き:4月まで「看守内閣」へ
選挙が終わっても、すぐに新政権ができるわけではありません。
- 2月上旬:総選挙(投開票)
- 4月上旬まで:選挙結果の公式認定(最大60日かかる)。
- 4月中旬以降:新議会召集、首相指名、新内閣発足。
それまでの間、現在のアヌティン政権は権限が限定された「看守(Caretaker)内閣」として存続します。大型予算の承認などはストップするため、経済政策などは一時的に停滞することになります。
まとめ:日程発表を待とう
突然の解散ではなく、ある程度予測されていた流れですが、いざ決まると年末年始の予定に影響しそうですね。中国人が大量に旅行にくる春節の動きを避けたという見方もできます。
特に2月上旬に日本からの友人をアテンドする予定がある方や、結婚式などのイベントを控えている方は、数日以内に発表されるEC(選挙管理委員会)の「確定日」を必ずチェックしてください。「せっかくの旅行なのにビールが飲めない!」という悲劇を避けるためにも、情報のアップデートを続けましょう。
2025年12月12日 15:45(現地時間) |著者: Keita Satou
この記事の出典
本記事は以下の現地報道および公式発表を基に作成しました。
- Thai PBS: Royal Decree on Dissolution
- PRD Thailand: Official Announcement
- The Nation: Election Timeline
この記事を書いた人
keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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