タイ在住日本人の皆様へ 「在留状況確認メールの配信」9/1より開始
タイ在住日本人の皆様へ 「在留状況確認メールの配信」9/1より開始
「【外務省からのお知らせ】在留状況を確認しています」——こんな件名のメールが届いて、ドキッとした方もいるのではないでしょうか。本日9月1日より、在タイ日本国大使館は一部の在留邦人を対象に「在留確認メール」の配信を開始しました。これはあなたの安全を守るための重要な連絡ですが、近年、大使館を騙るフィッシング詐欺も巧妙化しています。この記事では、このメールがなぜ重要なのか、届いたら何をすべきか、そして本物と偽物を見分ける決定的なポイントを徹底解説します。
この記事の要点
- 本日9月1日より、在タイ日本国大使館が一部の在留邦人へ「在留確認メール」を順次配信。
- 目的は、災害や政変など緊急時の安否確認と、正確な在留人数の把握。
- 滞在期間が超過している方や未登録の方が主な対象。手続きしないと連絡が来なくなる可能性も。
- 本物の送信元アドレスは
ezairyu@ezairyu.mofa.go.jpのみ。これ以外は詐欺を疑って! - 手続きはオンラインで完結。放置せず、必ず対応を。
なぜ重要?在留確認のメリットとデメリット
メリット:なぜ在留確認への対応が重要なのか?
在留届の情報を最新に保つことには、海外で安全に暮らす上で不可欠な、多くの大きなメリットがあります。
- 緊急時の安全確保(最大のメリット)
大規模な災害、政変、テロといった緊急事態が発生した際に、大使館は在留届の情報を基にあなたの安否を確認し、避難情報や救援物資の案内など、必要な支援の連絡をします。これは、海外における命綱とも言える最も重要な機能です。 - 重要な行政サービスの維持
パスポートの更新(特にオンライン申請)、各種証明書の発行、在外選挙人名簿への登録、お子様の教科書配布など、日本国民として受けられる様々な領事サービスは、在留届が提出されていることが前提となります。情報が古いと、これらの手続きに支障が出る可能性があります。 - 税制上の重要性(二重課税リスクの回避)
在留届は、あなたが「日本の非居住者」であることを証明する重要な間接的証拠の一つです。特に日本へ帰国した際に「帰国届」を提出しないと、タイで得た所得を含む全世界の所得に対して日本で課税されるリスクが生じます。在留届を適切に管理することは、意図しない二重課税などの税務リスクを回避するためにも非常に重要です。
デメリット:対応しないとどうなるのか?
手続きをしないこと、つまり在留届の情報を古いまま放置することには、以下のような重大なデメリット(リスク)が伴います。
- 緊急時の安否確認の対象から外れる(最大のリスク)
これが最も危険な点です。災害や事件に巻き込まれた際、大使館はあなたの存在を把握できず、安否確認の連絡や救助活動の対象から外れてしまう可能性があります。 - 他の在留邦人の迷惑になる可能性
あなたがすでに帰国・転出しているにも関わらず届出をしていないと、緊急時に大使館は「すでにいないあなた」の安否確認にリソースを割くことになり、本当にその場で助けを必要としている他の日本人への対応が遅れる原因にもなり得ます。
メールが届いたらどうする?見分け方と対応
【最重要】本物か詐欺か?見分ける決定的なポイント
この在留確認メールは、必ず以下の公式アドレスからのみ送信されます。
配信元:
ezairyu@ezairyu.mofa.go.jp
少しでも綴りが違う、他の単語が入っているなど、このアドレスと完全に一致しないメールはフィッシング詐欺の可能性が極めて高いです。絶対にリンクをクリックしたり、個人情報を入力したりしないでください。
必要な対応:3つのパターン
メールを受け取った方は、ご自身の状況に応じてオンライン在留届(ORRネット)で手続きを行う必要があります。
- 今後もタイに滞在する場合:
ORRネットにログインし、「滞在期間の延長」の手続きを行ってください。住所などが変わっている場合は、併せて「変更届」も提出しましょう。 - すでに日本へ帰国、または他国へ転出した場合:
速やかに「帰国・転出届」を提出してください。 - どうすればいいか分からない場合:
まずはORRネットにログインし、ご自身の登録情報が現在の状況と一致しているか確認しましょう。
よくある質問
まとめ:自分のため、みんなのため。在留届は常に最新に
在留届の情報を最新に保つことは、単なる事務手続きではありません。異国の地で暮らす私たちにとって、それは自分自身の安全を守り、いざという時に国からの適切な支援を受けるための命綱です。この機会に、ご自身の登録情報が現在の状況と一致しているか、ぜひ一度確認してみてください。その数分の作業が、未来のあなた自身と、他の在留邦人を助けることに繋がります。
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keitasatoさん タイ在住ライター
バンコク在住10年以上。Facebook(フォロワー1700人)をはじめ、複数のSNSを運用(そうフォロワー7万人以上)。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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