タイ出国前に!スワンナプーム空港の液体物持ち込みルールを徹底解説。
バンコクのスワンナプーム国際空港が、国際線を利用する乗客に対し、機内への液体物の持ち込みに関するルールを改めてSNSなどを通じて周知しています。多くの旅行者にとって馴染みのあるルールですが、なぜ今、空港は改めてこの周知を強化しているのでしょうか。本記事では、その背景にある3つの理由と、見落としがちな注意点を詳しく解説します。

なぜ今、SNSで改めて周知するのか?
このルール自体は、ICAO(国際民間航空機関)のガイドラインに基づく国際標準であり、決して目新しいものではありません。しかし、スワンナプーム空港が周知を強化しているのには、明確な理由があります。
理由1:旅行者の増加と混乱の防止
タイへの観光客が回復・増加する中で、このルールを知らない、あるいは忘れてしまった乗客によるトラブルが増えています。保安検査場で規定を超える液体物が見つかると、その場で放棄(廃棄)する必要があり、検査の遅延や行列の原因となります。ピークシーズンを前に、スムーズな検査体制を維持するための対策です。

理由2:新しいタイプの液体物の増加
近年、化粧品や食品において、液体と固体の境界が曖昧な製品が増えました。例えば、お土産として人気のチリペースト(ナムプリック)、漢方バーム(ヤードム)、リップグロスなども規制対象の「液体物」です。これらを乗客自身が液体と認識しておらず、混乱が生じるケースが報告されています。また持ち出しの総容量規制(後述)に抵触する場合も



理由3:SNSでの誤情報の拡散防止
「タイの空港はチェックが緩い」「このくらいなら大丈夫だった」といった不正確な体験談がSNSで拡散されることがあります。空港当局として、公式ルールを明確に伝えることで、こうした誤情報によるトラブルを未然に防ぐ狙いがあります。
ルールの具体的な内容(再周知の内容)
スワンナプーム空港が徹底を呼びかけているルールは以下の通りです。
- 個々の容器は100ml以下 あらゆる液体物は100ml以下の容器に入れる必要があります。
【重要】
200mlのボトルに液体が半分(100ml)だけ入っている状態は不可。
容器自体のサイズが100ml以下でなければなりません。 - 全ての容器を1つの透明な袋にまとめる 100ml以下の容器はすべて、容量1リットル以下で再封可能な透明プラスチック袋(推奨サイズ:縦20cm×横20cm)にまとめます。
【重要】
機内に持ち込める液体の総容量は1リットルまで - 持ち込みは1人1袋まで 上記の透明な袋を機内に持ち込めるのは、1人1袋のみです。
- 保安検査では手荷物から出す 保安検査時には、この透明な袋を他の手荷物から取り出し、PCなどと同様に単独でトレーに乗せて検査を受けます。
例外として持ち込めるもの
以下のものは、上記のルールとは別枠で持ち込みが可能ですが、保安検査員への申告が必要です。
- 医薬品: 医師の処方箋や診断書があるもの。
- ベビーフード・ミルク: 乳幼児が同乗している場合に必要な量。
- 特別な制限食: 医療上の理由で必要なもの。
今回の空港からの案内は、新しい規制ではなく、既存の国際ルールを改めて遵守するよう強く呼びかけるものです。タイ旅行を計画中の方は、手荷物のパッキングの際に今一度確認しておきましょう。
まとめ:楽しい旅の最後に「没収」されないために
本記事では、スワンナプーム国際空港が改めて周知を強化している液体の機内持ち込みルールについて、その背景と具体的な内容を解説しました。ルール自体は昔からある国際標準ですが、旅行者の増加などを背景に、あらためて厳格な運用が求められています。
特に「ナムプリック」や「ヤードム」など、タイ土産として人気でも液体と見なされるものは注意が必要です。容器のサイズは100ml以下、それらを1リットルの透明な袋にまとめる、という基本をしっかり守りましょう。楽しいタイ旅行の思い出を荷物と共にしっかり日本へ持ち帰るために、出発前の最終パッキングで、もう一度手荷物を確認することをおすすめします。
この記事を書いた人
keitasatou:タイムラインバンコク編集者
バンコク在住10年以上のライター。バンコクで複数のSNSを運用しておりフォロワー総数は7万人以上。ライターという特殊な職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数ある。
Facebook プロフィール
出典
Airports of Thailand (AOT) 公式サイト
スワンナプーム国際空港 公式Facebookページ
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