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飲んだ人も罰金 タイ新アルコール規制法にSNSでコメントが大炎上 タイ人の反応まとめ

タイの夜市で、人々がビール瓶を掲げて乾杯し、楽しそうに笑っている賑やかな様子。上空には提灯や電飾が輝き、屋台の食べ物が並んでいる。タイ新アルコール規制法にSNSでコメントが大炎上 タイ人の反応まとめを描写するイメージ(AIIMAGE)
keita satou

先日お伝えした「タイ新アルコール規制法(2025年)」、特に「販売時間外の飲酒に対し10,000バーツの罰金」という新しいルールに対し、タイのSNSやニュースサイトのコメント欄が「大炎上」しています。

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タイのアルコール規制について【2025年最新版】飲んだ本人も罰則対象に
タイのアルコール規制について【2025年最新版】飲んだ本人も罰則対象に

タイの大手メディアなどが報じたこの記事には、タイ国民から膨大な数のコメントが寄せられ、その多く(分析によると80%〜90%)が、この規制強化に対する痛烈な批判や不満を示すものでした。この記事では、タイ人のリアルな反応を「ネガティブ」「ポジティブ」「中立」、そして「ユニークな意見」に分けてご紹介します。

タイ人の反応まとめ(賛否両論)

😡 ネガティブな意見(批判・反対:圧倒的多数)

  • この法律は店の営業を苦しくする
  • 「観光客が来なくなる。自分で自分の飯のタネを潰している」
  • 「警察が金儲け(スワイ=賄賂)するための新しい法律だ。(警察にとっては)甘い蜜だ」
  • 「経済が崩壊する。店が潰れる」
  • 「国の他の大きな問題(詐欺コールセンター、麻薬、国境問題)は放置するくせに」
  • 「(法律を)考えた奴の顔が見てみたい。頭が悪い(ปัญญาอ่อน)」
  • 「税金はしっかり取っておいて、飲む時間を制限するのか」
  • 「観光客は(タイに)お祈りに来てるんじゃない、飲みに来てるんだ。白い服を着て修行しに来てるわけじゃない」
  • 「パタヤでは観光客は24時間飲んでる。一体、脳のどの部分で(この法律を)考えたんだ?」
  • 「結局(賄賂を)払えば終わる話」
  • 罰則が重すぎ、飲食業・観光業に打撃
  • 一般客や観光客も対象なのはやりすぎ
  • エンタメやパーティ文化・夜遊び産業が萎縮する
  • 自分たちの日常に不便や謎ルールが増えるだけ
  • (政府は)午前4時まで営業延長すると言っていたのに、これは何だ?

👍 ポジティブな意見(賛成・擁護:少数派)

  • 「良いことだ。犯罪や飲酒運転が減る」
  • 「夫や子供たちが(早く家に帰ってきて)顔を合わせられるようになる」
  • 「夜中まで飲む必要ない。家族のところへ帰りなさい」
  • 「私はあまり飲まないから、まあ良いと思う」
  • 飲酒運転(เมาแล้วขับ)は厳しく罰するべきだ
  • 健康・安全のために「飲み過ぎ抑止」は良い

😐 中立的な意見(疑問・分析)

  • 「別に。俺はいつも部屋(家)で買って飲むから影響ない」
  • 「家で飲んでいても逮捕されるのか?」
  • 「ニュースが間違っているのでは?政府は時間制限を『撤廃』する改正案を出しているはず」
  • 「観光地(パタヤなど)は例外にすべきでは?」
    ※歓楽街はすでに例外の所もあります
  • 店が閉まっても座って飲んでるだけなら問題ないのでは?
  • 公共の場所で騒ぐ人だけ取り締まるべき
  • 条文や運用基準の明確化を求める
  • 既得権益や業界癒着の裏事情を疑問視

「大麻はOKで酒は逮捕?」ユニークな皮肉・意見も

今回の炎上では、単なる賛否だけでなく、タイの現状を鋭く突いた、タイ人らしいユーモアや皮肉に満ちたコメントも多く見られました。

✨ ユニークなコメント抜粋

  • 「『カンナビス(大麻)は自由化』しておいて、『酒の販売は逮捕』するのか」
  • 「『ヤバ(麻薬)』は24時間手に入るのに、酒は時間制限がある」
  • 「(政府が推進する)『午前4時までの営業延長』とは何だったんだ? 結局(酒なしで)音楽を聴くだけか?」
  • 「罰金10,000バーツ払うくらいなら家で飲んだ方が経済的!」
  • 「深夜の『お粥屋(ข้าวต้มโต้รุ่ง)』の伝説も、これで終わりだ」
  • 「国民は『僧侶』か何かか? 飲食する時間まで決められて」
  • 「ここはもう『北朝鮮モデル』だ」
  • 「00:00になる直前に“シンデレラ酒”で乾杯しよう」(バーの営業時間終了の風刺)
  • 「次は“家で飲むのも罰金”になるのか?今夜は冷蔵庫を見張る警官が現れるかも」
  • 「この法律、AIが作ったんじゃない?人間の生活知らなそう」
  • 「飲み会開催者は“犯人扱い”だなんて、もうみんな潜伏で宴会しなきゃ」
  • 「そのうち『食事の時間が(法律と)違う』と言って逮捕しに来るんじゃないか」
  • 「いっそ(皮肉ではなく本気で)酒造工場を閉鎖しろ。それが一番の解決策だ」
  • “検問よりまず政治家を取り締まれ” 政治不信ジョーク

まとめ

日本でも比較的大きく報道され、日本人旅行者駐在者にも直結する今回の法規制にはタイの人々もSNSで大きく反応しています。従来では0:00前に注文したお酒は店内で飲んでもよくお店が閉まっていても中で飲酒することができたのですが、今回の規制により客側にも罰則があるという事で賄賂の構造を疑うタイ人も多いようです。

政権交代による大幅な方向転換がタイ人でも混乱している現在、最新のタイ人の中でも新アルコール規制法に対するタイの世論は、「公衆衛生・安全を守りたい政府」と、「経済・観光・個人の自由を重視する国民感情」が真っ向から対立している状況です。

タイならではの視点もあり、罰金が「警察の汚職(スワイ)の新たな温床になる」という根深い不信感や、「カンナビス自由化との矛盾」やカジノ法案や酒類の販売時間の緩和の発表等、まだまだ炎上しそうな勢いです。

この記事の出典

  • Kom Chad Luek(คมชัดลึก)
  • Facebook, X (Twitter), Pantip等のSNSコメント

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
タイムラインバンコク編集部
Facebook(keita satou)

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タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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