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【50年に一度】タイ南部で深刻な洪水被害 空港閉鎖 19人死亡

タイ南部ハジャイの象徴的な中華門の前で、腰まで冠水した道路をボート(たらい)に乗って移動する人々の様子。「50年に一度の規模 タイ南部の洪水被害 70万世帯が避難 19名が死亡」という文字が入ったサムネイル。出典:BBC。
Thaim Line Bangkok

2025年11月25日、タイ南部で記録的な大災害が発生しています。

ソンクラー県ハジャイ(Hat Yai)を中心に、数日間にわたる豪雨で大規模な洪水が発生。「過去50年で最悪」とされるこの災害により、すでに19人の死亡が確認され、空港や鉄道などの交通網が麻痺しています。

「50年に一度」と言われる水害
ハジャイ市街地が水没

現地メディアの報道によると、ハジャイ市街地の水位は最大3メートルに達し、商業エリアや住宅地が広範囲にわたり水没しています。

  • 被災規模:
    ソンクラー県だけで約69万人が被災。南部全体では72万世帯以上が影響を受けています。
  • 空港閉鎖状態:
    ハジャイ国際空港へのアクセス道路が寸断され、事実上の孤立状態です。空港シャトルバス等は全面運休し、空港や周辺ホテルで観光客含む約1,000人が足止めされています。
  • 鉄道不通:
    タイ国鉄南部線は線路冠水のため、パッタルン以南の運行を停止しています。

出典:GoogleMap

被害エリアと政府の緊急対応

被害はハジャイだけにとどまらず、タイ湾沿岸からマレーシア国境にかけての広範囲に及んでいます。

特に被害が深刻な県

ソンクラー、ヤラ、パッタニ、ナラティワート、パッタルン、トラン、サトゥーンなど南部7〜10県で甚大な被害が出ています。

38億バーツの緊急予算

事態を重く見たタイ内閣は本日、南部7県を「災害被災地」に認定し、38億バーツ(約160億円)の緊急支援予算を承認しました。現地には軍の救助船団も派遣され、孤立した集落への食料配給が行われています。

まとめ

現在、ハジャイおよび深南部への不要不急の渡航は強く推奨されません。プーケットなどのアンダマン海側は今のところ壊滅的な被害は免れていますが、物流の混乱は避けられないでしょう。

ハジャイはマレーシアからの観光客も多く、商業的に非常に重要な都市です。そこが「3メートル水没」というのは、バンコクで例えればスクンビット通りがボートでしか移動できないような異常事態です。

日本人の方も今回の水害の被害にあわれた方のSNS投稿が話題になっています。旅行予定の方はくれぐれも現地の最新情報を確認してください。

現地に友人がいる方も多いと思いますが、通信状況も不安定になりつつあります。安否確認は早めに行い、旅行を計画している方は行き先の変更を強くお勧めします。

この記事の出典

本記事は以下の現地報道を基に作成しました。

  • BBC
  • Bangkok Post
  • Matichon Online

この記事を書いた人

keita satou(タイムラインバンコク編集部)
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォワー1700人)や複数のSNS(総フォワー7万人以上)を運営する。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
タイムラインバンコク編集部
Facebook(keita satou)

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タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。 インターネット上の情報だけでなく、実際に現地へ足を運び、独自の取材・調査を行うことを信条としています。グルメ、ビューティー、最新ニュースからカルチャーまで、バンコクで暮らす人、訪れる人にとって本当に価値のある、正確で信頼できる情報を厳選してお届けします。日本のメディアに情報提供することもあります。
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