ボクシング元世界王者が犬に噛まれ緊急搬送。高熱と痙攣で重体 チョンブリ県シラチャ
2026年2月27日夜、チョンブリ県シラチャのスラサック地区において、元ボクシングIBF世界フライ級王者のアムナット・ルエンロン(Amnat Ruenroeng)氏(46)が、自宅で高熱と痙攣(けいれん)を起こし緊急搬送されました。原因は2日前に負った「犬による噛み傷」を放置したことによるものと見られています。

事件の経緯:不屈の王者が隠し続けた「2日前の傷」
通報を受けたシラチャの救急隊(サワン・プラティープ)が現場に急行した際、アムナット氏は自宅内で高熱と痙攣(けいれん)を起こしていました。搬送時の状況と本人の説明により、以下の事実が判明しています。
- 発生場所:シラチャ郡スラサック地区(日本人居住区に近いエリア)の自宅。
- 負傷の経緯:2日前に犬に噛まれたが、家族に心配をかけたくないという理由で誰にも言わず、自宅で休んでいた。膝付近に噛み傷が確認されている。
- 容態の急変:噛まれた後に寒気と高熱が発生し、27日の夜に痙攣を起こして倒れたところを家族に発見された。
氏はその後、シラチャ市内のクイーン・サワン・ワッタナー記念病院(旧シラチャ・メモリアル)へ緊急搬送され、現在治療を受けています。
狂犬病か、それとも?「2日での発症」への注意点
今回のケースで最も懸念されるのが「狂犬病(Rabies)」のリスクです。通常、狂犬病の潜伏期間は2〜3か月(短くても1週間以上)であることが多く、2日での発症は医学的に見て典型的ではありません。しかし、タイの医療現場では以下の原則が重要視されています。
- 即時のワクチン開始:見た目が元気な犬であっても狂犬病リスクは否定できないため、PEP(暴露後予防)は当日から開始すべきとされる。
- 他の深刻な感染症:2日という早さを考えると、狂犬病以外にも犬の口内細菌による敗血症や、破傷風(Tetanus)などの可能性も極めて高い。
まとめと狂犬病について
アムナット元王者といえば、かつて井岡一翔選手にも勝利した不屈のアスリートです。そんな強靭な肉体を持つ人物でさえ、犬の噛み傷をたった2日放置しただけで痙攣を起こし、命の危機に晒されています。今回の事案は、タイの犬を侮ることがいかに命取りかを物語っています。
シラチャのスラサック地区は、多くの日本人が生活し、散歩やジョギングを楽しむエリアです。もし動物に噛まれてしまったら、どんなに小さな傷でも「大丈夫だろう」という自己判断は禁物です。即座に15分以上の流水洗浄を行い、当日中に専門医の診察を受けてください。
狂犬病について
狂犬病は、狂犬病ウイルスを持つ動物に咬まれたり、引っかかれたりすることで感染する人獣共通感染症です。ウイルスは傷口から体内に侵入し、神経を伝わって脳に達することで発症します。
一度発症すると有効な治療法はなく、ほぼ100%致死に至る極めて危険な病気です。
出典:狂犬病について解説
著者プロフィール
【keita satou】
バンコク在住10年以上。SNS総フォロワー7万人超のメディア「タイムラインバンコク」運営。現地の最新情報を独自の視点で分析・発信中。
- ライター紹介:https://enjoy-bkk.com/about/
- Facebook:https://www.facebook.com/thaimlinebkk
出典
- 1. Thairath – หามส่ง รพ. กลางดึก “อำนาจ รื่นเริง” อดีตนักมวยแชมป์โลก
- 2. WHO – Rabies Key Facts
- 3. CDC – Rabies Post-Exposure Prophylaxis (PEP)
- 4. Thai Travel Clinic – What should I do if I am bitten by a dog?

