アユタヤの世界遺産の寺院で巨木が倒壊 外国人観光客4人が負傷 1人は重傷
タイの世界遺産アユタヤ歴史公園内、ワット・プラ・シー・サンペットの近くで、大木が突然倒れ、見学中のスペイン人観光客4人が負傷する事故が発生しました。強風や豪雨などの悪天候はなかったとされており、木の老朽化が原因とみられています。
本記事では、事故の経緯と、寺院・遺跡を訪れる旅行者が知っておきたい注意点を整理します。
事故の概要

事故は2026年8月16日午後12時30分ごろ、アユタヤ歴史公園内、ワット・プラ・シー・サンペットの外壁沿いの遊歩道、ワット・モンコンボピット付近で発生しました。当時、スペイン人観光客のグループ(家族・親族とみられる約15〜20人)が遺跡を見学しており、一行が現場を通過していた際に、道沿いに立っていた大木が根元から折れ、その一部がグループに倒れ込みました。
倒れたのは、タイ語で「ต้นหางนกยูง(ホウオウボク)」と呼ばれる大木です。木の枝や幹の下敷きになるなどして、4人が負傷しました。
負傷者の状況
負傷したのは、スペイン人男性1人、女性3人の計4人です。
- 男性(55歳):右側の肋骨を骨折、左脚を2箇所骨折。最も重い負傷
- 女性3人:全身の打撲・すり傷など、中等症〜軽傷
救助隊(ルアムカタニュ財団等)が倒木を切断して救出にあたり、4人全員がプラナコーンシー・アユタヤ病院へ搬送され、治療を受けています。現時点で死亡者は確認されていません。男性の骨折については、詳細な診断結果やその後の容体まで確認できていません。
なお、事故直後の一部報道では「負傷者5人」とも伝えられていましたが、その後の続報で「4人」に整理されています。本記事では、複数の情報源で一致している「4人負傷」として扱います。
強風も大雨もなかった
今回の事故で特に注目されているのが、この点です。事故発生時、現場では強風や激しい雨などの悪天候は確認されていませんでした。倒れた木を調べたところ、根元付近が空洞化し、腐食とみられる状態だったことが分かっています。
そのため現段階では、木が老木化し、内部・根元が腐食・空洞化したことで自重を支えきれず、突然倒れた可能性が疑われています。ただし、これはあくまで現場での初期確認に基づく推測であり、正式な原因調査はまだ完了していません。「悪天候が原因だった」という理解は正確ではなく、樹木の劣化そのものが問題だった可能性が高いという段階です。
アユタヤ県、県内の古木を緊急点検へ
事故後の対応は迅速です。アユタヤ県知事は病院と事故現場を訪れ、負傷者への治療状況を確認するとともに、観光・スポーツ当局や観光警察などに、スペイン人観光客とその家族への支援を指示しました。
さらに重要なのが、再発防止策として、アユタヤ歴史公園を含む県内の史跡・寺院にある大木の健康状態(内部の腐食など)を緊急点検するよう指示した点です。アユタヤ歴史公園と天然資源・環境当局が連携し、樹木管理の専門家(アーボリスト、タイ語でรุกขกร)を投入して、樹木の強度や腐食状態を調べる方針とされています。安全に問題があると判断された木については、伐採や補強などの処置が検討される見通しです。
つまり今回の事故は、「1本の木が倒れた」という単発の出来事にとどまらず、世界遺産エリア全体の樹木安全管理という課題として扱われています。
アユタヤ全体が危険というわけではない
今回の事故について、当局は「特定の地点で突然発生した事故」と説明しており、アユタヤ歴史公園全体、あるいはタイの他の観光地すべてが危険というわけではありません。ただし、タイの歴史公園や寺院には、樹齢の高い木が遺跡周辺に多く残っている場所が少なくないため、一般的な注意は必要です。
寺院・遺跡を訪れる旅行者への注意点
- 老朽化した建物や巨木には注意
- 管理者が立入禁止にしている区域へは入らない
- 雨の後や強風の日は、遺跡周辺の木陰をできるだけ避ける
- 事故を目撃・遭遇した場合は、観光警察(1155)または現地の救急隊へ連絡する
現地報道で確認できる範囲では、今回の負傷者はスペイン人で、日本人の被害者は報告されていません。ただし、アユタヤは日本人旅行者にも定番の人気観光地であり、同様の事故は誰にでも起こり得るという点で、他人事ではないニュースです。
タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。
まとめ
2026年8月16日、アユタヤ歴史公園内のワット・プラ・シー・サンペット近くで大木が根元から倒れ、見学中のスペイン人観光客4人が負傷しました。最も重い負傷を負った55歳男性は肋骨と左脚を骨折し、女性3人も中等症〜軽傷です。事故当時は悪天候ではなく、木の根元が腐食・空洞化していた可能性が疑われていますが、正式な原因調査は完了していません。
アユタヤ県は再発防止策として、県内の史跡・寺院にある大木の緊急点検を指示しています。
日本とは安全対策の基準が違うと言えばそれまでですが、やはりタイではこういった事故は日本より多く発生しているのは事実です。私も工事現場では上下に注意する、歩道のマンホールの上にむやみに乗らない。青信号でも横断歩道は注意するなどの事は日本以上に警戒しています。10年の滞在生活で徒歩圏内でも多くの事故などはみてきました。旅行者の方もそういった注意をすることをおすすめします。
タイムラインバンコクでは、旅行者や在住者に役立つ最新情報を配信していますのでシェアやブックマークをお願いします。またSNSのフォローもよろしくお願いします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 事故の原因は木の老朽化で確定したのですか?
まだ確定していません。事故当時に悪天候がなかったことや、根元が腐食・空洞化していたことから、老朽化による自重崩壊の可能性が疑われていますが、これは現場での初期確認に基づく推測であり、正式な原因調査はまだ完了していません。
Q2. 負傷者は4人ですか、5人ですか?
複数の情報源で一致しているのは4人(男性1人、女性3人)です。事故直後の一部報道では「5人」とも伝えられていましたが、その後の続報で4人に整理されています。
Q3. アユタヤの観光は今、危険なのですか?
当局は、今回の事故を「特定の地点で突然発生した事故」と説明しており、アユタヤ歴史公園全体が危険というわけではありません。ただし、樹齢の高い木が多いエリアでは、大木の近くで長時間過ごすことを避けるなど、基本的な注意を心がけることをおすすめします。
出典・参考サイト
- Thairath Online / Thairath English
- The Nation Thailand
- LINE TODAY / FM91 BKK

Keita Satou
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1900人)や複数のSNS(総フォロワー8万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
関連記事
- バンコク路線図 観光地付き鉄道路線図マップをタイ政府観光庁が公開
- バンコクで絶対に食べたいタイ料理 おすすめレストランリスト【2026年最新版】
- バンコクで旅行中の日本人男性が少年7人に金銭を要求され暴行被害 タイ マッカサン
- タイ TDAC(タイデジタル入国記録)の日本語での説明とURL

