タイ入国前に知っておきたいTDACとTHIM 違いは?どちらで登録すればいい?
タイに入国する際に必要な「TDAC(タイデジタル到着カード)」。2025年5月から義務化され、紙のTM6カードに代わるオンライン入国カードとして定着しつつあります。
そこに新たに登場したのが、タイ入国管理局の公式スマホアプリ「THIM(タイ入国管理システム)」です。2026年6月時点で試験運用が始まっており、正式ローンチは2026年8月予定とされています。
「TDACとTHIMは何が違うの?」「THIMが出たらTDACは不要になるの?」という疑問を持つ方も多いと思います。この記事では、両者の違いと実務的な使い分けをわかりやすく整理します。
結論:TDACは今も必要、THIMはその登録をアプリ化したもの
まず最も重要な点をお伝えします。
THIMが登場してもTDACは引き続き必要です。THIMはTDACを置き換える新制度ではなく、「TDAC登録をスマホアプリから行えるようにし、将来的に外国人向け入管サービス全体をまとめるアプリ」です。現時点ではTDACそのものは入国前に必要で、THIMはその登録窓口の一つとして試験運用が始まった段階です。

TDACとは何か
TDAC(Thailand Digital Arrival Card)は、タイに入国するすべての外国人が入国前にオンラインで提出する「デジタル入国カード」です。機内で配られていた紙のTM6カードをオンライン登録に置き換えたもので、2025年5月1日から本格運用が開始されました。
空路・陸路・海路のいずれでも必要で、ビザ免除・Visa on Arrivalを含むすべてのビザタイプに対応しています。登録は到着3日前以内に公式サイト(tdac.immigration.go.th)から行います。

TDACに必要な入力情報
- パスポート情報(氏名・番号・有効期限・国籍)
- 到着日・便名などの旅行情報
- タイ国内の滞在先(ホテル名・住所)
- 渡航目的
- 健康申告情報(対象者のみ)
- 確認メールを受け取るメールアドレス
登録完了後はQRコード付きの確認書が発行されます。印刷は必須ではなく、スマホの画面での提示も可能です。ただしバッテリー切れ対策として、スクリーンショットやPDF保存をしておくと安心です。
THIMとは何か
THIM(Thailand Immigration Management)は、タイ入国管理局が開発した公式スマホアプリです。タイ入国管理局・Digital Identity社・Amazon Web Services(AWS)が共同開発しました。
現時点での主な役割は「TDACの登録をスマホアプリから行えるようにすること」ですが、将来的には在タイ外国人向けの「スーパーアプリ」として、90日レポート・ビザ延長・入管予約なども統合される計画です。
THIMの主な機能(現時点)
- パスポートのAIスキャン:カメラで撮影するだけで氏名・番号・生年月日を自動読み取り
- TDAC登録:旅行情報・滞在先を入力してデジタル入国カードを作成
- プロフィール保存:パスポート情報を一度登録すれば2回目以降は不要
- グループ登録:最大10人分をまとめて一括申請可能
- 多言語対応:日本語・英語・中国語・ロシア語に対応(試験段階)
将来追加予定の機能
- 90日レポート(在住者の住所報告)
- ビザ延長手続き(e-Extension)
- 入国管理局への訪問予約
- 24時間観光警察ホットライン
TDACとTHIMの違いをまとめると
- TDAC:タイに入国する外国人が提出する「デジタル入国カードそのもの」。公式ウェブサイトから登録する。現在も必須。
- THIM:TDACの登録を含む入管手続きをまとめて扱う「公式スマホアプリ」。2026年6月時点では試験運用中、正式ローンチは2026年8月予定。
つまり、TDACは「提出する書類(カード)」、THIMは「その書類を作るためのアプリ」という関係です。THIMが出たからといってTDACが不要になるわけではありません。
どちらで登録すればいい?
初めてタイに行く方・年1〜2回程度の旅行者
従来どおりTDAC公式サイト(tdac.immigration.go.th)での登録を基本とするのが安全です。試験運用中のTHIMより、正式運用中のウェブ版の方が確実性が高いためです。
頻繁にタイへ出入りするリピーター・在住者
THIMアプリのインストールを検討する価値があります。パスポート情報を一度登録しておけば、2回目以降はフライト情報と滞在先を入力するだけで済むため、手間が大幅に減ります。日本語対応もされているため、日本人にとって使いやすい設計です。
ただし試験運用段階のため、最終的にはTDACのQRコードまたは登録証明を必ず保存しておくことを推奨します。
THIMアプリのダウンロード方法
App StoreまたはGoogle Playで「THIM – Thai Immigration Bureau」を検索してダウンロードします。開発者・提供者として「RoyalThaiPolice」が表示されているものが公式アプリです。
類似名のアプリや、手数料を請求する非公式サイト・代行サービスには注意してください。TDACもTHIMも、登録自体は無料です。
登録時の注意点
- 登録は到着3日前以内が推奨。出発ギリギリではなく、1〜3日前に余裕を持って登録するのが安全
- パスポート情報は必ず正確に入力する(氏名・番号・有効期限のスペルミスは入国審査でトラブルになる可能性がある)
- AIスキャンで自動読み取りした場合も、氏名・パスポート番号・生年月日・国籍は必ず目視で確認する
- スマホのバッテリー切れに備えてQRコードをスクリーンショットまたはPDFで保存しておく
- 公式サイト・公式アプリ以外からの登録は避ける(フィッシングサイト・偽アプリに注意)
まとめ
TDACとTHIMの関係をひと言で言うと、「TDACは提出する入国カード、THIMはそれを作るためのアプリ」です。
- TDACは2025年5月から義務化、現在も入国前の登録は必須
- THIMは2026年6月時点で試験運用中、正式ローンチは2026年8月予定
- 初回旅行者・年数回の旅行者はTDAC公式サイトでの登録が安全
- リピーター・在住者はTHIMアプリが便利(2回目以降の登録が大幅に簡略化)
- THIMは将来的に90日レポート・ビザ延長なども統合予定のスーパーアプリへ
- 登録は無料・公式サイト・公式アプリ以外は使わない
バンコク在住10年以上の筆者としても、TDACの登録をするたびに毎回パスポート情報を手入力するのは地味に面倒でした。THIMのパスポートスキャン機能と2回目以降の簡略化は、頻繁に出入国するリピーターや在住者にとってかなり実用的な改善です。正式ローンチの2026年8月以降、どこまで使いやすくなるか注目しています。さらに昔はアライバルカードが手書きでVISA更新時に紛失していると罰金と言う制度もありましたがエージェントなどに渡したり、手続きでパスポートを預けるとよく紛失されました。また90日レポートやTM30の簡略化につながる可能性があるのであれば在住者は積極的に利用したほうが良さそうです。
この記事は、タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとに作成しています。
出典
著者プロフィール

Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,700人)をはじめ、複数のSNSで合計7万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
- ライター紹介:https://enjoy-bkk.com/about/
- Facebook:https://www.facebook.com/thaimlinebkk
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