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日本人少年らの薬物密輸事件、タイ警察が本格捜査へ。SNSの「闇バイト」指示役を追跡

日本人少年らがタイから密輸しようとした大麻リキッドが並べられた押収品の写真。
Thaim Line Bangkok

日本の少年らがタイから大麻リキッド14kgを密輸しようとして逮捕された衝撃的な事件を受け、タイの麻薬取締局(NSB)は、日本側からの正式な要請に基づき、タイ国内での本格的な捜査を開始したと発表しました。

押収された大麻リキッド
出典:https://thethaiger.com/hot-news/cannabis_news/japanese-teens-caught-smuggling-cannabis-from-thailand-to-japan
押収された大麻リキッドはレトルトカレーのように偽装されていました。
出典:https://thethaiger.com/hot-news/cannabis_news/japanese-teens-caught-smuggling-cannabis-from-thailand-to-japan

タイ側捜査の5つの焦点

  • 供給ルートの解明: 14kgもの大量の大麻リキッドが、タイ国内のどこで、誰から供給されたのかを最優先で捜査しています。警察は、大規模な製造・密売組織が関与しているとみています。
  • 指示役(リクルーター)の追跡: 少年らが供述している「SNSの闇バイト」について、実際にタイ国内で犯行を指示した人物や、SNS上で勧誘を行ったアカウントの特定を進めています。
  • タイ国内の共犯者の割り出し: 少年らのタイ滞在中の足取りを防犯カメラ映像などから解析し、行動を共にしていた人物がいないかなど、国内の協力者の捜査を急いでいます。
  • 関連組織との連携捜査: 過去の麻薬密輸ネットワークのデータベースと照合し、今回の事件との関連性を調査しています。
  • 日本側との情報共有: 日本の警察から提供される少年らの供述やスマートフォンの解析データを基に、タイ国内での裏付け捜査を進めています。

タイ社会への影響と今後の見通し

この事件は、タイ国内でも「日本の若者が、タイで犯罪組織に利用される」という衝撃的なケースとして注目されています。タイでは大麻が部分的に合法化されていますが、THC濃度が高い製品の輸出は固く禁じられています。今回の事件は、その規制の抜け穴を突いた犯罪であり、タイ政府が進めている大麻の再麻薬化(規制強化)の議論にも影響を与える可能性があります。


この記事を書いた人

keita satou : タイムラインバンコク編集部

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タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。 インターネット上の情報だけでなく、実際に現地へ足を運び、独自の取材・調査を行うことを信条としています。グルメ、ビューティー、最新ニュースからカルチャーまで、バンコクで暮らす人、訪れる人にとって本当に価値のある、正確で信頼できる情報を厳選してお届けします。日本のメディアに情報提供することもあります。
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