Thaim Line Bangkok
2025年9月27日から28日にかけて、バンコク首都圏および近郊で、ロットゥー(ミニバス)が関係する重大な交通事故が連日のように報じられました。これらの事故は、タイの雨季における移動の危険性を改めて浮き彫りにしています。
アユタヤとバンコクで発生した2件の事故
- 9月28日 バンコク首都圏: 会社従業員を乗せたチャーターミニバスが、ウドンラッタヤ高速道路で大雨の中スリップし、中央分離帯に衝突。1名が死亡、6名が負傷しました。
- 9月27日 アユタヤ県: バンコクへ向かっていた路線ミニバスが、アジアハイウェイで同様に大雨でスリップし、道路脇の溝に転落。4名が負傷しました。
データが示す「雨季の危険性」
タイでは、雨季にあたる7月〜10月は交通事故が乾季に比べて15%〜25%増加するという統計があります。複数の学術研究においても、降水が交通事故のリスクを高めることが示唆されています。
日本の約15倍、タイの交通事故死亡率
世界保健機関(WHO)の統計によると、タイの人口10万人あたりの交通事故死者数は約32人と世界最悪レベルです。一方、日本の同統計は約2.1人であり、その差は実に約15倍にもなります。こうした平常時からの高いリスクが、雨季の悪条件下ではさらに増幅されることになります。
まとめ:旅行者・在住者が取るべき自衛策
- 雨天時のロットゥー利用は慎重に: 可能であれば、より安全性の高い大型バスや鉄道への代替を検討しましょう。
- 速度に注意を払う: 乗車中に危険な速度で走行していると感じたら、運転手に減速を求める勇気も必要です。
- シートベルトの着用: 万が一の事態に備え、必ずシートベルトを着用しましょう。
- バイクタクシー: 雨天時の利用は最も危険です。濡れた路面やマンホールは非常に滑りやすく、視界も悪いため、急な移動でない限り避けましょう。乗車する際は、運転手にゆっくり走るよう明確に伝え、必ずヘルメットを着用してください。
- タクシー: 乗車したら、後部座席でも必ずシートベルトを着用しましょう。運転手が危険な速度で走行していると感じたら、「チャ―チャ―(ゆっくり)」と伝える勇気も必要です。
- 自家用車・社用車(運転手付き): 運転を任せている場合でも、同乗者として常に周囲の状況に注意を払いましょう。特に雨の日は、運転手にいつも以上に車間距離を取ることや、速度を控えることを丁寧にお願いするのが有効です。
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keita satou (Facebook)
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