本日9月1日、お笑いコンビ「TKO」の木下隆行さんが、自身のSNSでタイ・バンコクへの移住を報告しました。多くのファンや関係者から驚きと応援の声が上がる中、本人は「治安も言葉もお金も不安だらけ」と率直な心境を吐露。なぜ今、タイ移住を決断したのか?そして、木下さん以外にもタイで活躍する日本の有名人はいるのでしょうか。この記事では、TKO木下さんのタイ移住をきっかけに、タイという国が日本人にとってどのような移住先なのか、その魅力と現実を、具体的なビザの種類と共に徹底解説します。
この記事の要点
- お笑いコンビ「TKO」の木下隆行さんが、本日9月1日よりタイ・バンコクへ移住。
- 移住の理由は、日本での活動の停滞感と、心機一転を図るため。ただし「不安だらけ」と本音も。
- タイにはいしだ壱成さんや稲垣早希さんなど、多くの日本人有名人が在住。
- 日本人にとってタイ移住は、物価の安さや親日的な雰囲気から人気が高い。
- 長期滞在にはリタイアメントビザやタイランドエリートなど、目的に合わせたビザの取得が必要。
TKO木下さん、なぜタイへ?「ダラダラする方がもっと不安」
木下さんは、移住前日にX(旧Twitter)を更新し、「明日から僕はタイに行ってきます めちゃくちゃ不安 治安も言葉もお金も不安だらけです やめよかな」と弱音を吐露。しかし、続けて「いや、でもこのまま日本でダラダラする方がもっと不安なのでやっぱり行きます」と、強い決意を綴りました。
近年、日本での活動が思うようにいかない状況にあった中、相方の木本さんからの後押しもあり、心機一転、海外に活路を見出すことを決断したようです。53歳での大きな挑戦に、多くの人々から応援のメッセージが寄せられています。
タイに住んでいる、または住んでいた日本人有名人
実は、TKO木下さん以前にも、多くの日本人有名人がタイに生活の拠点を移しています。
- いしだ壱成さん: 近年タイへ移住し、俳優活動やビジネスを展開。現地のカルチャーに溶け込んでいる様子がSNSで発信されています。
- 桜 稲垣早希さん(パッタイ早希): アニメ『エヴァンゲリオン』のアスカのものまねで知られる芸人。夫でYouTuberのりおなりさんと共に家族でタイへ移住。「アジア住みます芸人」の一員として、現地での生活や活動を通して日本文化をユニークに伝えています。
- あっぱれコイズミさん: 吉本興業の「アジア住みます芸人」の代表的存在。長年タイに住み、コントやものまねで現地メディアに多数出演。近年は象使いの資格を取得するなど、文化的な活動にも力を入れています。
- 与沢翼さん: ドバイ在住のイメージが強いですが、タイにも拠点を持ち、頻繁に滞在。自身のSNSでタイでのラグジュアリーな生活を発信しています。
- 佐野ひろさん: タイ在住20年以上のベテラン俳優・タレント。日本の魅力をタイに伝えるテレビ番組「SUGOI JAPAN」のレポーターとして、タイでは絶大な知名度を誇ります。
- ミッキー・カーチスさん: 過去に長年タイに住んでいましたが、現在は日本に帰国されています。
日本人にとってのタイ移住とは
タイが移住先として日本人に人気なのには、明確な理由があります。
- 物価の安さ: 日本に比べて生活費を抑えることができ、特に食費や住居費は大きな魅力です。(ただし、近年の円安・バーツ高により、以前ほどの割安感は薄れつつあるのが現状です。)
- 親日的な国民性: タイはアジアでも有数の親日国で、日本人に対して友好的な人が多く、文化的に溶け込みやすい環境があります。
- 気候: 一年を通して温暖な気候は、日本の寒い冬が苦手な人にとっては魅力的です。
- 日本との近さ: 日本から飛行機で約6時間とアクセスが良く、一時帰国もしやすい距離です。
- 仏教国としての親和性: タイは国民の9割以上が仏教徒であり、日本と同じ仏教国です。寺院が生活の一部として溶け込んでいる風景や、他人への施し(タンブン)を大切にする文化は、日本人にとって精神的な親近感を抱きやすい要素です。
- 皇室と王室の深い絆: 日本に天皇制があるように、タイには国民から深く敬愛される王室があります。両国の皇室・王室間の長年にわたる深い交流は、国民レベルでの相互理解と尊敬の念の基盤となっています。
- 進んだ多様性と寛容さ: タイは多様性に対して非常に寛容な社会として知られています。特にLGBTQ+に対する理解はアジアの中でも先進的で、2024年には同性婚がアジアで3番目に法制化されました。このような個人の生き方を尊重する社会的な雰囲気は、日本にはない自由さや居心地の良さを感じる大きな理由の一つとなっています。
- 英語が必須ではない社会: 欧米への移住と違い、タイでは完璧な英語能力が必ずしも求められません。もちろん、ビジネスや深いコミュニケーションには英語やタイ語が必要ですが、日本人街では日本語だけで生活できるお店やサービスも多く、英語に自信がない人にとって、精神的なハードルが低いと感じられる側面があります。
実際どうすれば移住できるのか?
日本人がタイに移住できる主なビザの種類
※1バーツ=4.5円で換算
タイに長期滞在するには、目的に合ったビザの取得が不可欠です。
- Oビザ(リタイアメントなど) 50歳以上で、タイの銀行に80万バーツ(約360万円)以上の預金がある方が対象。タイで退職後の生活を送るための最も一般的なビザです。
- タイランドエリートビザ 90万バーツ(約405万円)からの会費で、5年以上の長期滞在許可や空港でのVIP待遇が受けられる富裕層向けのプログラムです。
- デジタルノマドビザ リモートで働く高所得者向けの新しいビザ。年収8万米ドル以上などの高い要件がありますが、最長10年の滞在が可能です。
- ビジネスビザ タイで就労、または事業を行うためのビザ。このビザと**ワークパミット(労働許可証)**を取得して初めて、合法的に働くことができます。
まとめ:新たな挑戦の地、タイ
TKO木下さんの挑戦は、多くの人にとって海外移住を身近に感じさせるきっかけとなったかもしれません。タイは魅力的な国ですが、もちろん言葉や文化、ビザの問題など、乗り越えるべき壁も存在します。
一方で、その移住の理由について、ネット上では様々な憶測も飛び交っています。特に、タイが今年発表した「暗号資産(仮想通貨)の売却益が5年間非課税」という政策に注目が集まっており、多額の資産を保有しているのでは、という見方です。また、一部では大麻が目的ではないか、といった邪推も囁かれています。
もちろん、これらはあくまでネット上の憶測に過ぎません。彼の今後の活躍が、タイという国の新たな魅力を私たちに伝えてくれることを期待しましょう。
この記事を書いた人
keitasatoさん タイ在住ライター
バンコク在住10年以上。Facebook(フォロワー1700人)をはじめ、複数のSNSを運用(そうフォロワー7万人以上)。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。
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