チャンビールが3月下旬より1本約2バーツの値上げ 物流コスト高騰の影響受け
タイのビール市場で最大シェアを誇る「チャンビール(Chang Beer)」が、輸送コストおよびエネルギー価格の急騰を受け、3月末より価格を引き上げることが明らかになりました。改定は3月28日ごろから順次市場に反映される見通しです。


1. 値上げの具体的内容:瓶ビールを中心に波及
今回の改定では、主力の「チャン・クラシック」瓶製品を中心に、1本あたり約2バーツ程度の値上げとなります。すでに3月中旬には、上位ブランドの卸値が先行して変動しています。
- 1本あたり: 平均 約2バーツ の値上げ
- 1ケース(12本入): 約24バーツ 前後の値上げ
【参考】Chang Cold Brew 等の先行値上げ(実施済み)
プレミアムラインの「コールドブリュー」等については、3月中旬より先行して以下の卸値改定が通知されています。
- 490ml 缶:1ケースあたり20Bアップ
- 320ml 小瓶:1ケースあたり8Bアップ
- 620ml 大瓶:1ケースあたり8Bアップ
2. 背景にある「物流コスト」とエネルギー価格の高騰
メーカーであるタイ・ビバレッジ(ThaiBev)側が挙げる最大の要因は、製造コスト以上に「物流」の圧迫です。現在、タイ国内では以下の問題が表面化しています。
- ディーゼル価格の上昇: 燃料費の高騰が、全国的な配送単価を直接押し上げています。
- 配送車両・人手不足: 物流網の目詰まりにより、末端の小売店への配送コストが増大。
- 政府の容認: 商務省は「便乗値上げ」を監視しつつも、燃料高という正当な理由がある今回の改定については、一定の理解を示しています。
3. 他のビールの動向は?
ライバルであるブンロート・ブリュワリー(シンハ/レオ)は、3月中旬時点で「直近の値上げ計画はない」と表明していましたが、最大手のチャンが動いたことで、4月以降に追随する可能性は高いと業界では見られています。
タイ内国取引局(DIT)は、改定幅を超える不当な便乗値上げに対し、最大7年の禁錮刑、または14万バーツの罰金という厳しい罰則を掲げて監視を強めています。
まとめ:物価の上昇が止まらないタイ
今回の値上げは、3月28日ごろから段階的に小売店や飲食店の価格に反映される見込みです。コンビニでの1本単位の購入では微増ですが、箱買いをする世帯や飲食店にとっては大きなコスト増となります。本格的な適用を前に、スーパー等の在庫や価格をチェックしておくことをおすすめします。
先日の記事では鶏肉、豚肉、卵や生活必需品の値上げを報じましたが、今度はビールの値上げです。日本よりタイ人の収入ベースで考えると比較的高価なタイのビール(大瓶で約300円)。薄利で商売する飲食店にも影響は出るものと思われます。
著者プロフィール

keita satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,700人)をはじめ、複数のSNSで合計7万人以上のフォロワーを抱える。
出典・参考サイト
- The Nation Thailand
- Daily News (Online)
- Matichon
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