タイ旅行 ノービザ「60日→30日」へ短縮へ 不法就労とグレービジネス一掃へ本腰
タイ外務省(MFA)が「観光ビザ免除(ノービザ)期間の短縮案」を正式に提案しました。2024年に観光振興の切り札として導入された「60日間滞在」が、わずか2年足らずで見直されることになります。在住者や長期訪問予定者にとって極めて重要な変更点となる、この規制強化の背景と今後の展望を詳しく解説します。

1. 提案の具体的内容:何が変わるのか?
今回の提案は、日本を含む93カ国・地域を対象とした現行のスキームを修正するものです。ポイントは「滞在できる合計日数」ではなく「自動で付与される期間」にあります。
- 現行ルール:事前ビザなしで「60日間」の滞在が可能。
- 提案内容:入国時の付与期間を「30日間」に短縮。
- 救済措置(延長):30日を超える滞在を希望する場合、現地の入国管理局で30日間の延長申請(費用:1,900バーツ)を行うことで、合計60日の滞在自体は維持可能とする方針。
2. 背景:不法就労と「グレービジネス」の深刻化
なぜタイ政府は、観光収入を重視しながらも規制強化に踏み切るのでしょうか。アヌティン政権が抱える治安上の懸念が背景にあります。
- 不法就労の温床:プーケットやパタヤやバンコクを中心に、ノービザ枠を利用して不法に働く外国人が急増。
- 詐欺拠点の抑制:オンライン詐欺や違法賭博グループが、審査の緩い長期ノービザを悪用して拠点を構築するケースが後を絶ちません。
- ETA(電子渡航認証)への布石:2026年内の運用開始を目指す「ETA」と組み合わせ、入国前のスクリーニング(審査)を徹底し、安全保障を強化する狙いがあります。
3. 今後のスケジュールと旅行者への影響
この提案は現在、内閣(閣議)での最終承認を待っている段階です。承認された場合、2026年中旬ごろからの実施が予想されています。
- 短期観光・出張:1ヶ月以内の滞在であれば実質的な影響はありません。
- ノマド・長期滞在:1ヶ月を超える場合、入管へ出向く手間と1,900バーツの費用が発生します。180日滞在可能な「DTV(デスティネーション・タイ・ビザ)」への移行が推奨される流れとなります。
- 導入時期:観光収入維持の観点から、ローシーズンに合わせた導入など慎重な調整が行われる可能性があります。
まとめ:観光の「数」から「質」への転換
タイ政府は「数よりも質(安全性と管理)」を重視する姿勢を鮮明にしています。日本から友人やビジネスパートナーを呼ぶ際は、今後の閣議決定に注意し、30日を超える滞在が予想される場合は早めの何かしらのビザの取得を促すのが賢明です。
ルールや規制緩和は、本来正しく使用する人の為にあるはずなのに、悪用する人が増えて結局厳しくなるのは日本でもタイでも起こりがちな悪しき習慣です。ますます厳しくなるとぼやく人もいますが、日本人でもどういったワークパーミットで働いているのかわからない人をたまに見かけます。またSNSでの軽率な求人募集なども働く側もよく調べてから応募してください。
著者プロフィール

keita satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,700人)をはじめ、複数のSNSで合計7万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
- ライター紹介:https://enjoy-bkk.com/about/
- Facebook:https://www.facebook.com/thaimlinebkk
出典・参考サイト
- Bangkok Post (Online版)
- Nation Thailand
- Thai PBS World
- Ministry of Foreign Affairs of Thailand (MFA)
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