タイ旅行の日本人が週間3万人突破で前週比55%増もタイ全体の旅行者未だ前年割れ
タイ観光・スポーツ省の統計によると、2026年9月13日〜19日の1週間にタイを訪れた日本人旅行者は30,494人となり、前週から55.36%増加しました。この週、日本はタイへの外国人旅行者市場で第4位まで上昇しています。
一方、2026年1月1日〜9月19日のタイ全体の外国人旅行者累計は2,218万3,678人で、前年同期比3.67%減となっており、今回の急増はタイ観光全体の急回復というより、日本の大型連休による短期的な旅行需要の強さを示す数字とみられます。
今回は、週間統計と年間累計を分けながら、日本人旅行者の動向を整理します。
1週間で55%増、日本は4位に
9月13日〜19日にタイを訪れた外国人旅行者は合計464,200人でした。
前週より25,131人、率にして5.72%増です。特に伸びたのが日本とマレーシアでした。
この週の上位5市場は以下の通りです。
- 1位 マレーシア:69,255人(前週比+29.12%)
- 2位 中国:66,151人(前週比+1.18%)
- 3位 インド:34,432人(前週比-13.61%)
- 4位 日本:30,494人(前週比+55.36%)
- 5位 ロシア:19,531人(前週比+7.59%)
日本は人数では中国やマレーシアに及びませんが、上位5カ国の中では最も高い伸び率でした。「55%増」はあくまで前週との比較であり、年間の伸びではない点にご注意ください。
なぜ日本人旅行者が急増したのか
最大の要因は、日本のシルバーウィークです。2026年は9月19日〜23日に、敬老の日、休日、秋分の日が連続する大型連休となり、その直前にタイへ出発する旅行者が増えたとみられています。タイ観光・スポーツ省も、日本市場が55.36%伸びた背景について、シルバーウィークを前にした旅行需要を挙げています。
今回の統計期間(9月13日〜19日)は、シルバーウィーク開始直前にあたるため、連休前に出発した旅行者の動きが数字に表れた形です。日本はタイまでの飛行時間が比較的短く、連休が始まると数日間のタイ旅行が一気に増える傾向があります。
8月のお盆でも同様の動きが
報道によると、2026年8月9日〜15日の週にも、日本人の訪タイ客は30,666人となり、前週から13.71%増加したとされています。このときの増加要因として、山の日とお盆休みが挙げられていたとのことです。
報道ではさらに、2026年8月の月間統計で日本は中国・マレーシア・インドに次ぐ4位だったとも伝えられています。8月の日本人訪タイ客は108,564人、1〜8月累計では約66.5万人という数字も報じられていますが、これらの数字は今回確認できた複数の情報源のうち一部でのみ言及されているため、参考情報として捉えてください。
これらを踏まえると、2026年は「日本の大型連休のタイミングで、週間の訪タイ日本人が3万人規模まで膨らむ」という傾向が繰り返し見られていることになります。
短距離市場が牽引、長距離市場は低調
今回の増加を支えたのは、アジア近隣国と日本を中心とした短距離市場です。短距離市場は324,816人で前週比8.59%増でしたが、欧米などの長距離市場は139,384人で0.41%減でした。つまり今回の回復は、欧米市場の勢いによるものではなく、マレーシア・日本・中国などアジア圏の動きによるものです。
タイ全体はまだ前年割れ
2026年1月1日〜9月19日の累計は以下の通りです。
- 外国人旅行者累計:22,183,678人(前年同期比3.67%減)
- 外国人観光収入:約1兆828億2,100万バーツ
年初来の国別累計トップ5は、1位 中国(3,728,585人)、2位 マレーシア(2,831,654人)、3位 インド(1,640,441人)、4位 ロシア(1,230,256人)、5位 韓国(811,246人)となっています。今回確認できた報道では、日本の累計到着者数(1〜9月累計)は示されていません。週間の30,494人を年間累計と混同しないようご注意ください。
つまり、「日本人が週間で55%増えた」ことと「タイ観光全体が前年比で伸びている」ことは、全く別の話です。タイ観光全体は依然として前年同期を下回っており、今回の急増は短期的な連休効果として捉える必要があります。
【参考】9月15日からビザ免除制度が変更(今回の増加とは別の話題)
今回の統計期間中の9月15日、タイの入国制度に大きな変更がありました。これまでの60日間ビザ免除制度が終了し、新たに30日間・15日間の免除枠等に置き換わっています(内務省告示、2026年8月31日官報掲載)。日本を含む60の国・地域は、30日間の免除枠の対象です。
ただし、タイ観光・スポーツ省は今回の日本人旅行者増加について、シルバーウィーク需要を主因として説明しており、このビザ制度変更が今回の増加要因になったとする発表は確認できていません。「ビザが30日になったことで日本人が増えた」と結びつけるのは、現時点では根拠がない点にご注意ください。
今後の見通し(韓国・中国の連休)
タイ観光当局は、今後のアジアの祝祭日が旅行需要を支えるとみています。
- 韓国:秋夕(チュソク)9月24日〜26日
- 中国:中秋節 9月25日〜27日
- 中国:国慶節・ゴールデンウィーク 10月1日〜7日
タイ国政府観光庁(TAT)は、9月25日〜10月7日に中国人旅行者約25万人、観光収入約115億バーツを見込んでいます。うち国慶節期間(10月1日〜7日)だけで、中国人旅行者約13万7,000人(前年比21%増の見込み)、観光収入約42億バーツを見込んでいるとされています。これらはあくまで予測値であり、実績ではありません。
日本人旅行者への実用情報
シルバーウィーク期間(9月19日〜23日)は、タイの空港・観光地が混雑しやすい時期です。特に、スワンナプーム空港、ドンムアン空港、バンコク中心部のホテル、パタヤ、プーケット、アユタヤなどの主要観光地、人気レストラン・ショッピングモールでは混雑が予想されます。
また、この時期はタイの雨季とも重なるため、空港から市内への渋滞、国内線の遅延、雨による観光地の営業変更、離島ツアーの中止、バンコクの冠水などにもあわせて注意してください。
タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。
まとめ
2026年9月13日〜19日、日本からタイへの旅行者は前週比55.36%増の30,494人となり、シルバーウィーク前の旅行需要の強さがうかがえます。一方で、タイ全体の年間累計旅行者数は前年同期比3.67%減と、依然として回復途上にあります。今回の日本人急増は、タイ観光全体の回復というより、日本の大型連休による短期的な波と捉えるのが適切です。
新日感情の人が多いタイ。日本の人もタイが好きな人が多いのもうなづけますが、近年は円安の影響で旅客が遠のいていたのは事実です。すこしでも日本とタイの交流が活発になることを当サイトも切に願っています。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 日本人のタイ旅行が「55%増えた」というのは年間の話ですか?
いいえ、これは2026年9月13日〜19日の週と、その前週を比較した数字です。年間を通じた伸び率ではありません。
Q2. タイ観光全体も前年より伸びているのですか?
いいえ、2026年1月1日〜9月19日の外国人旅行者累計は前年同期比3.67%減となっており、タイ観光全体はまだ前年を下回っています。
Q3. ビザ免除制度の変更が日本人旅行者の増加につながったのですか?
タイ観光・スポーツ省は、今回の増加要因としてシルバーウィーク需要を挙げており、ビザ制度変更(9月15日から60日間→30日間等)との関連は現時点で確認されていません。
Q4. 日本はタイにとってどのくらい重要な観光市場ですか?
週間ランキングでは中国・マレーシア・インドに次ぐ4位につけており、大型連休の時期には週間3万人規模まで訪タイ客が増える、タイにとって重要な近隣市場の一つです。
出典・参考サイト
- Nation Thailand「Malaysia and Japan drive rise in Thailand’s foreign tourist arrivals」
- ASEAN NOW「Malaysia, Japan lift weekly Thailand arrivals」
- The Thaiger「Thailand tourist arrivals top 22m as Malaysia, Japan surge」
- TAT Newsroom「Thailand introduces new 30-day and 15-day visa exemption rules from 15 September」
著者プロフィール

Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
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