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米国ビザ申請にSNS公開が義務化 在タイ米国大使館が発表 在タイ日本人も義務対象か

在タイ米国大使館が発表・ビザ申請にSNS公開が義務化・在タイ日本人も義務対象かという日本語テキストと、SNSアカウント削除に焦る男性のイラストが描かれたニュースサムネイル。AI生成画像。
keita satou

2026年4月20日、在タイ米国大使館は
公式SNSを通じて重要な発表を行いました。
米国ビザを申請する際、
使用しているSNSアカウントを
「公開(Public)設定」にすることが義務となりました。

このルールは米国務省が2026年3月30日から
段階的に拡大している審査強化方針の一環です。
タイ人だけでなく、バンコクで米国ビザを申請する日本人も対象となる可能性があります。

この記事のポイント

  • 2026年3月30日から米国務省がSNS審査を大幅強化
  • 対象は学生・就労・婚約者ビザなど指定の非移民ビザ
  • 審査期間中、SNSを「公開(Public)」設定にする義務が発生
  • 過去5年分のSNSアカウントのユーザー名申告も必須
  • バンコクで申請する日本人も同じルールが適用される可能性が高い
  • 観光目的でESTAを利用する日本人は現時点では対象外

1. 新ルールの概要:何が変わったのか

今回の変更点は、「SNSアカウントの申告」から「公開設定の義務化」への格上げです。
以前からDS-160(ビザ申請フォーム)には
過去5年間に使用したSNSアカウントを
申告する欄がありました。
しかし今回はさらに踏み込んで、
審査期間中はアカウントを「公開(Public)」状態に
しておくことが明文化
されました。

つまり、審査担当者がSNSの投稿内容を
実際に閲覧できる状態にしておくことが
申請の条件となります。
「鍵垢(非公開)」のままでは、
情報を隠そうとしていると判断され、
審査の遅延や拒否につながるリスクがあります。

2. 対象となるビザの種類

このルールはすべての米国ビザ申請者が対象ではありません。
現時点で対象が確認されているのは以下の非移民ビザです。

2026年3月30日以前から対象だったビザ

  • F・M・Jビザ:留学・職業訓練・交換留学生・研究者
  • H-1Bビザおよび一部帯同家族(H-4):専門職就労

2026年3月30日から新たに追加されたビザ

  • K-1・K-2・K-3:婚約者・配偶者ビザ
  • H-3・H-4(H-3帯同):研修ビザ・帯同家族
  • R-1・R-2:宗教活動ビザ
  • A-3・G-5:家事使用人・公用同行者
  • Q:文化交流ビザ
  • S・T・U:情報提供者・人身売買被害者・犯罪被害者

なお、現時点では観光・短期商用(B-1/B-2ビザ)
この一覧に含まれていません。
ただし米国務省は段階的に対象を拡大してきており、
今後追加される可能性は否定できません。

3. 日本人への影響:ESTAと「ビザ申請」は別物

日本人の場合、渡航目的によって影響が大きく異なります。
この点を混同する可能性が高いのでしっかり確認しておいてください。

ESTAを使う観光・短期出張の日本人(現時点では対象外)

日本はビザ免除プログラム(VWP)対象国のため、
90日以内の観光・商用渡航は
ESTAで渡航するケースがほとんどです。
現時点では、ESTAにこの「SNS公開設定義務」は
適用されていません。
ただしESTAの申請フォームにも
SNSアカウントの記入欄は存在します。

ビザを申請する日本人(対象となる可能性が高い)

以下のケースで米国ビザを申請する日本人は、
タイ人と同じルールが適用される可能性が高いです。
国籍ではなく「どのビザ種別で申請するか」
判断されるためです。

  • 米国への留学・語学研修(F・Mビザ)を予定している
  • 米国でのインターンシップ・交換留学(Jビザ)を予定している
  • 米国企業への就労・駐在(H-1Bビザ)を予定している
  • 米国人パートナーとの婚約・結婚(K-1・K-3ビザ)を予定している
  • 上記ビザ保有者の帯同家族(H-4・K-2)として渡航予定

バンコクの在タイ米国大使館で申請する場合も、
日本国内の在日米国大使館・領事館で申請する場合も、
同じ米国務省の審査基準が適用されます。
タイ旅行や在住に関する注意事項と同様に、
事前の情報収集が重要です。

4. なぜSNSの公開が求められるのか

米国政府はこの措置を
「国家安全保障上の決定」と位置づけています。
審査官がSNSで確認する主な内容は以下の3点です。

  • 身元の一致確認:申請書の経歴とSNSの投稿内容に矛盾がないか
  • 不法就労の意図:米国での不法就労を示唆する投稿がないか
  • 安全保障上のリスク:テロ組織への関与や過激な思想・活動がないか

タイのSNS上では
「プライバシーの侵害ではないか」
「過去の政治的発言が審査に影響するのでは」
「申請用の”きれいな”アカウントを作る人が増えるだけ」
など、さまざまな批判の声が上がっています。
「自由の国に行くために自由を差し出すのか」という
皮肉な議論も巻き起こっています。

5. 申請者が今すぐすべき5つの対応

対象ビザの申請を予定している方は、
以下の5点を申請前に必ず確認・実施してください。

  • ①自分のビザ種別が対象か確認:
    在タイ米国大使館の公式サイトおよびSNSで
    申請するビザ区分の最新案内を確認する
  • ②SNSアカウントの一覧を整理:
    過去5年間に使用したFacebook・Instagram・X・TikTok等の
    ユーザー名をすべてリストアップしてDS-160に記載する
  • ③公開設定への切り替え:
    面接・審査期間中はすべてのアカウントを
    「Public(公開)」設定に変更する
  • ④過去投稿の確認・整理:
    差別的・過激・不法行為を連想させる投稿や
    誤解を招く表現がないか過去5年分を見直す
  • ⑤虚偽申告は絶対にしない:
    アカウントを隠したり虚偽報告をした場合、
    最悪永久的な入国禁止措置となるリスクがある

よくある質問(Q&A)

Q. SNSをまったくやっていない場合はどうすればよいですか?

A. DS-160の該当欄に「None(なし)」と記載すれば問題ありません。
ただし、実際にはアカウントがあるのに
「なし」と申告した場合は虚偽申告となり、
深刻なペナルティを受けるリスクがあります。
正直な申告が最も重要です。

Q. 過去のアカウントを削除していた場合はどうなりますか?

A. 削除済みのアカウントも申告対象です。
米当局のデータベースやアーカイブには
削除後も情報が残っている場合があります。
「削除済みのため申告しなかった」ことが
後から発覚した場合も虚偽申告とみなされる
可能性があるため、わかる範囲で正直に申告してください。

Q. 観光目的でESTAを使う日本人は関係ありませんか?

A. 現時点では、ESTAにこの「SNS公開設定義務」は
適用されていません。
ただし対象ビザは段階的に拡大されており、
今後の動向には注意が必要です。
ESTAの申請フォームにもSNS記入欄はあるため、
引き続き状況を確認することをおすすめします。

まとめ:「鍵垢」はリスク 正直な申告が最善策

今回の新ルールは、米国務省が段階的に拡大してきた
SNS審査強化の最新段階です。
「タイだけのルール」ではなく、
バンコクで申請する日本人を含む
すべての対象ビザ申請者に適用されます。

プライバシーへの懸念は理解できますが、
現実的な対応としては
「正直に申告し・公開設定に切り替え・過去投稿を整理する」
この3点に尽きます。
虚偽申告による永久入国禁止リスクを考えれば、
正直な対応が唯一の選択肢です。

世界では未成年によるSNS利用の禁止や制限。また誹謗中傷から日本でも開示請求による賠償金問題や芸能人の発言による活動停止など多くのトラブルの発端になっています。お酒を飲んだ状態でのSNS投稿等我々も気を付けてSNSとの付き合い方や距離感を考える時代が来ています。


著者プロフィール

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Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,700人)をはじめ、複数のSNSで合計7万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。

出典・参考サイト

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about me
Keita Satou
Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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