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仕事で母親が運転するバンが野生ゾウと国道で衝突 けが人1人 タイ ラヨーン県

タイ・ラヨーン県の国道で野生のゾウと遭遇するバンのイメージイラストと、実際の事故車両の写真 イメージイラスト(AI生成)と実際の事故車両写真(出典:ASEAN NOW)のコラージュ
keita satou

タイ東部ラヨーン県で、朝の食品販売のために移動していたバンが、道路を横断していた野生の大型ゾウに衝突する事故が発生しました。運転していた女性が頭部と顔面を負傷し、病院へ搬送されています。

現場はバンコクから車で行けるタイ東部にあり、パタヤからも近く観光地としても知られるエリアに近いため、車で移動する日本人旅行者・在住者にとっても他人事ではないニュースです。
事故の経緯と、夜間・早朝に野生動物出没エリアを走行する際の注意点を整理します。

事故の概要

ラヨーン県で野生の象と衝突したバン
出典:ASEAN NOW

報道によると、事故は未明の午前3時15分ごろ、ラヨーン県ワンチャン郡パーユップナイ地区の国道344号(Ban Bueng–Klaeng Road)、キロポスト71+100付近で発生しました。

バンを運転していたのは、朝の食品販売の準備のために物資を運んでいた女性で、息子も同乗していました。現場に駆けつけたパーユップナイ行政機構の救助隊によると、バンは前部が大きく破損し、フロントガラスが割れ、ボンネットと屋根部分が潰れるという、かなり大きな損傷を受けていました。

運転していた女性は頭部と顔面を負傷し、救助隊による応急処置の後、チョンブリー県内の私立病院へ搬送され、詳しい検査と治療を受けています。同乗していた息子について、負傷したという情報は確認されていません。

暗闇で「木の影」だと思った

同乗していた息子の説明によると、母親は通常通り道路を走行していました。前方に大きな黒い物体が道路を横切っているのが見えましたが、夜明け前で暗かったため、最初は「道路に大きな木の影がかかっている」と思ったといいます。

近づいて初めて野生ゾウだと気付きましたが、その時にはすでに距離が近く、ブレーキが間に合わないままバンがゾウに強く衝突したとされています。衝突後、ゾウの鳴き声が聞こえたといいます。

したがって現段階では、「ゾウが突然飛び出した」とまでは報じられていません。確認できるのは、暗い道路を大型の野生ゾウが横断しており、発見が遅れたという状況です。

ゾウも負傷した可能性、捜索が続く

衝突後、ゾウはその場に倒れたままではありませんでした。苦しそうな鳴き声を上げながら道路脇の水路へ入り、そのまま森林方向、貯水池方面へ移動していったと報じられています。

そのため現時点では、ゾウが死亡したという情報はありません。ただし、車両の損傷が大きく、ゾウも事故後に苦しそうな様子だったことから、負傷している可能性が高いとみられています。

事故後、野生ゾウの追跡チームや関係機関が現場周辺へ入り、ゾウを発見し、負傷状態を確認したうえで、必要であれば治療を行う方針で捜索を続けています。ただし、野生ゾウは事故直後に興奮している可能性があり、安易に接近すると人間側にも危険があるため、足跡や移動方向などを追いながら慎重に捜索が進められています。

報道では、ゾウの性別、推定年齢、具体的な負傷状態、その後発見されたかどうかまでは確認できていません。今後の続報が必要な部分です。

なぜラヨーンで野生ゾウが道路に出るのか

今回の事故は、偶然どこかから1頭だけ迷い込んだというより、ラヨーンを含むタイ東部で長年続いている、人間と野生ゾウの生活圏が重なる問題の中で起きた事故とみる必要があります。

タイ国立公園・野生動植物局は近年、ラヨーンやチョンブリーを含むタイ東部の複数県で、野生ゾウが森林外・農地・集落・幹線道路付近へ出るケースに対応するため、監視・追い返しチームを配置しています。森林内の餌場を改善し、ゾウが人里へ出ることを減らす取り組みも進められています。

今回と同じ国道344号・ワンチャン周辺では、過去にも野生ゾウとの重大事故が起きています。2014年には同区間で車両と野生ゾウが衝突し、死者が出る大きな事故となりました。したがって、国道344号周辺は、特に夜間・早朝に野生ゾウとの遭遇リスクを意識すべき地域と考えた方がよいでしょう。

ゾウを道路で見つけたらどうする?

当局は、国道344号を利用するドライバーに対し、夜間は特に速度を落として注意するよう呼びかけています。野生ゾウを見つけても、次の行動は避けるべきとされています。

  • クラクションを鳴らす
  • エンジンを空ぶかしする
  • 無理に追い払おうとする

大きな音や威嚇行為によってゾウが興奮すると、人や車へ向かってくる可能性があるためです。ゾウを見かけた場合は、安全な距離を取って停止するのが推奨されています。

日本人旅行者にも覚えておきたいポイント

バンコクからラヨーン、チャンタブリー、サケーオ方面へ車で旅行すると、観光地のイメージからは想像しにくいですが、実際に野生ゾウが道路を横断する地域があります。特に、深夜、日の出前、森林沿い、ゴム園・果樹園周辺、野生動物注意標識のある道路では速度を抑えることが重要です。

「道路に黒い大きな影がある」と思った場合、木や荷物とは限らないため、まず減速するのが安全です。特にパタヤからラヨーン・チャンタブリー方面へレンタカーやバンで移動する予定がある方は、この点を念頭に置いておくとよいでしょう。

タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。

まとめ

タイ東部ラヨーン県の国道344号で、朝の食品販売の準備のため移動していたバンが、道路を横断していた野生の大型ゾウに衝突しました。運転していた母親は頭部と顔面を負傷し、病院で治療を受けています。同乗していた息子に負傷情報はありません。

衝突したゾウは自力で森林方向へ移動しており、死亡は確認されていませんが、負傷している可能性が高く、当局が捜索・保護活動を続けています。

タイ山間部を車で移動する機会がある方には、観光地のイメージだけでなく、こうした野生動物との遭遇リスクも知っておいていただきたいと感じています。

バンコク近郊の道路とは異なり、地方の幹線道路、特に森林や国立公園に近いエリアでは、夜間の走行速度を普段以上に意識することをおすすめします。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 事故はいつ起きたのですか?

報道によると、午前3時15分ごろの未明に発生したとされています。ただし、正確な発生日については報道によって表記に差があるため、断定は避けています。

Q2. 衝突したゾウは死んでしまったのですか?

現時点でゾウが死亡したという情報はありません。衝突後、自力で森林方向へ移動しており、負傷している可能性が高いとみられ、当局が捜索・状態確認を続けています。

Q3. 野生ゾウを道路で見かけたら、どうすればよいですか?

クラクションを鳴らしたり、エンジンを空ぶかししたり、無理に追い払おうとしたりせず、安全な距離を取って停止することが推奨されています。大きな音や威嚇行為は、ゾウを興奮させ、人や車に向かってくる可能性を高めるためです。

出典・参考サイト

  • ASEAN NOW「Rayong van crash with wild elephant injures driver」

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Keita Satou
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1900人)や複数のSNS(総フォロワー8万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

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Keita Satou
タイ在住ライター
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
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