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アヌティン首相が再任。タイの首相の給料や待遇は?

タイのアヌティン首相が笑顔で座っているサムネイル画像。上部には「アヌティン首相が再任」「タイの首相の給料や待遇は?」「首相の驚きの資産額も」というテキストがある。(出典:Reuters)。
Thaim Line Bangkok

2026年3月19日、上下両院合同会議において293票という圧倒的な支持を得て、アヌティン・チャーンウィーラクーン氏が第32代タイ首相に選出(再任)されました。タイ有数の実業家・大富豪として知られる彼が、首相として受け取る「公的な給料」は一体いくらなのか?首相府の規定に基づき、公的な数字を元に解説します。

1. タイ首相の月給は「約63万円」?内訳を公開

タイの首相が受け取る月額報酬は、合計で125,590バーツです。現在のレート(1バーツ=5円)で換算すると、日本円で約62万7,950円となります。

  • 基本給:75,590バーツ(377,950円)
  • 役職手当:50,000バーツ(250,000円)
  • 月給合計:125,590バーツ(627,950円)

タイの物価や、巨大企業のCEO報酬と比較すると、意外にも「控えめ」な設定です。資産額が数十億バーツとも言われるアヌティン氏にとっては、給与そのものよりも「国家を導く権限」こそが真の報酬と言えるでしょう。

2. 日本の首相(高市首相)との待遇比較

2026年現在の日本の首相(高市早苗首相)の待遇と、アヌティン首相を比較してみました。年収ベースで見ると、日本の首相の約4分の1という格差があります。

項目タイ首相(アヌティン氏)日本の首相(高市氏)
月額報酬約62.8万円約244.6万円
年収想定約754万円(ボーナス含まず)約4,000万円超(ボーナス含む)
住まいピッサヌローク邸(公邸)首相公邸
医療費公立病院なら自己負担なし議員互助会等の福利厚生

3. 驚きの福利厚生:洗濯代からファーストクラスまで

給与額は日本より低いものの、首相府の公的ドキュメントによると、職務遂行のためのサポートは非常に手厚く用意されています。

  • 出張手当: 航空機はファーストクラス利用。国内出張の日当は約800バーツ。
  • クリーニング代: 7日を超える公務出張では、洗濯代として1日最大500バーツ(2,500円)まで実費精算が可能。
  • 医療費償還: 財務省の規定に基づき、公立病院での治療は実費ベースで公費から払い戻されます。
  • 強力な人事権: 顧問、秘書官、報道官など、自身のチームを公費で任命・運用する権限を持ちます。

【注記:公邸について】
首相には「ピッサヌローク邸」への居住権が与えられますが、セキュリティや利便性(そして幽霊が出るという有名な噂)から、アヌティン氏も歴代首相同様、慣れ親しんだ私邸に住み続ける可能性が高いと見られています。

大富豪の首相の「12万バーツ」が意味するもの

アヌティン首相(愛称:ヌー)はもともと資産家一族です。父チャワラット氏が創業したタイ建設業界の巨人 「シノタイ(Sino-Thai Engineering and Construction PCL)」です。

建設帝国「シノタイ」: スワンナプーム国際空港や新国会議事堂など、タイの国家プロジェクトを次々と手がけるトップ企業。アヌティン氏自身も政界入り前は同社の社長(Managing Director)として辣腕を振るいました。驚異の資産公開(2026年時点): 国家汚職防止委員会(NACC)への報告によると、彼の純資産は約 44億バーツ(約220億円)だそうです。

  • 銀行預金:約11.8億バーツ
  • 投資:約7.2億バーツ
  • 保有車両・航空機:計9台(約7.4億バーツ相当)

アヌティン首相にとって、月給12万バーツは自家用ジェットの維持費にも満たない額でしょう。しかし、この「公的な給与体系」を可視化することは、タイの国家制度がリーダーをどう遇しているかを知る重要な指標です。

まとめ

293票という圧倒的な支持を得た彼が、この「約60万円の月給」をはるかに超える経済的価値をタイにもたらすのか。それとも、実業家出身ゆえの利権問題が浮上するのか。2026年のアヌティン新政権、その「お財布事情」よりも「政治的手腕」から目が離せません。

富の格差世界一と言われるタイですが、個人資産で200億円超という驚きの資産を持つ新首相。果たして弱者の味方として不景気のタイの経済を立て直すことができるのでしょうか?


著者プロフィール

【keita satou】
keita satou
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,700人)をはじめ、複数のSNSで合計7万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
ライター紹介:https://enjoy-bkk.com/about/
Facebook:https://www.facebook.com/thaimlinebkk

出典

  • Thairath English (2026年3月19日付)
  • Nation Thailand

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タイムラインバンコク編集部は、バンコクに在住する経験豊富な編集者とライターからなる専門チームです。日本人メンバーだけでなく、日本語能力試験N1を持つタイ人メンバーも在籍しており、多様な視点から情報を捉えることを大切にしています。 インターネット上の情報だけでなく、実際に現地へ足を運び、独自の取材・調査を行うことを信条としています。グルメ、ビューティー、最新ニュースからカルチャーまで、バンコクで暮らす人、訪れる人にとって本当に価値のある、正確で信頼できる情報を厳選してお届けします。日本のメディアに情報提供することもあります。
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