タイから絶滅危惧種のホシガメを密輸しようとした疑いで、高校生ら3人を逮捕
大阪府警は10月28日、タイから日本へ絶滅危惧種のインドホシガメを密輸しようとしたとして、高校生を含む男性3人を逮捕したと発表しました。容疑は、2026年5月8日にタイから関西国際空港を経由してインドホシガメ3匹、ザリガニ13匹、魚類3匹を密輸しようとしたというものです。この記事では事件の経緯と、タイでペットや動物を購入する際に在住者・旅行者が注意すべき点を解説します。

何が起きたのか
報道によると、密輸が試みられたのは2026年5月8日で、大阪府警による逮捕は10月28日です。容疑者は次の3人です。
- 福島貴之容疑者(57歳):大阪府富田林市在住の建設作業員。密輸計画の首謀者とみられている
- 高校生(17歳):タイでカメを購入し、日本へ持ち込んだとされる
- 26歳の男性:密輸旅行の旅費を負担したとされる
未成年の容疑者であるため、本記事では実名や住所の詳細は記載していません。
事件の経緯
報道によると、福島容疑者は、SNS上で魚やイモリを販売していた高校生に対し、タイからカメを日本へ持ち込むよう依頼したとみられています。高校生はタイでカメを購入して日本へ帰国し、関西国際空港での手荷物検査の際、大阪税関が湿った段ボールに包まれた状態のカメを発見しました。福島容疑者は、カメを高値で転売する計画だったとみられています。
インドホシガメとワシントン条約
インドホシガメ(Indian star tortoise)は、インド・スリランカ・パキスタンなどに生息するカメで、甲羅の星のような模様からペットとして人気が高く、密輸の対象になりやすい種とされています。絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約/CITES)によって国際取引が規制されている希少種です。
今回のようにタイから日本へ希少な野生動物が密輸されようとするケースは、過去にも報告されています。タイで動物を購入し、規制を知らずに日本へ持ち帰ろうとすると、意図せず密輸に関与してしまう可能性がある点に注意が必要です。
事件の罪状と罰則
- 関税法違反(無許可輸入未遂)
5年以下の拘禁刑、または1,000万円以下の罰金、もしくは併科 - 種の保存法違反(別件)
5年以下の拘禁刑、または500万円以下の罰金、もしくは併科 - 外来生物法など
ザリガニの種類や許可の有無によって適用を検討する余地あり。今回の追加容疑は未確認
なお、関税法違反の法定刑は上記のとおりですが、17歳の高校生には少年法が適用されます。原則として家庭裁判所で処遇が判断され、保護観察や少年院送致などとなる可能性があり、必ずしも成人と同じ刑事罰が科されるわけではありません。
タイでの購入価格と日本国内の販売掲載価格
- 今回のタイでの購入価格(高校生の説明)
約3万円 - 日本の専門店・小型個体の掲載例
約23.9万〜33.9万円 - 日本の専門店・成体の掲載例
約39.8万〜69.8万円 - 国内繁殖の大型メスの掲載例
89.8万円
日本国内の専門店の価格は、登録票付きで合法的に取引できる個体の価格です
旅行者・在住者へのポイント
タイでは観光市場やSNS上でペットや動物が販売されていることがありますが、購入・持ち帰りの際は次の点に注意してください。
- 購入しようとしている動物の種類を事前に確認する
- ワシントン条約(CITES)の規制対象になっていないか確認する
- 規制対象の場合は、必要な許可証・証明書を取得する
- 日本側の検疫手続き・持ち込み可否を事前に確認する
- SNSで販売されている出所不明な動物の購入は避ける
「かわいいから」「珍しいから」といった理由で安易に購入し持ち帰ろうとすると、知らないうちに密輸に関与してしまう可能性があります。種類が分からない動物や、販売者の身元が不明な動物の購入は避けることをおすすめします。
タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。
まとめ
大阪府警は10月28日、2026年5月8日にタイから関西国際空港を経由して絶滅危惧種のインドホシガメ3匹、ザリガニ13匹、魚類3匹を密輸しようとしたとして、高校生を含む男性3人を逮捕しました。
インドホシガメはワシントン条約で国際取引が規制されている希少種です。タイで動物を購入する際は、種類の確認や規制対象かどうかのチェックなど、基本的な注意が重要です。
生物の密輸や違法薬物の密輸などの事件が増えています。しかも高校生絡みは今年に入ってすでに2件目です。パスポート所持率が下がっているニュースも見ますが学校などの教育で海外旅行時の注意事項などを教育してもよいのではないかと今回の事件で思いました。
FAQ
今回の事件はいつ発生したのですか?
報道によると、密輸が試みられたのは2026年5月8日で、大阪府警による逮捕は10月28日です。本日の記事は、その後の報道を受けてお伝えしています。
インドホシガメはなぜ規制されているのですか?
報道によると、インドホシガメは絶滅のおそれがあり、ワシントン条約(CITES)によって国際取引が規制されている希少種です。
タイでペットを購入して日本に持ち帰ることはできますか?
種類によって規制が異なります。ワシントン条約の規制対象かどうかの確認や、必要な許可証の取得、日本側の検疫手続きの確認が必要です。
17歳の容疑者の実名は報道されていますか?
未成年のため、実名は公表されておらず、本記事でも「高校生」という表記にとどめています。
出典・参考サイト
- The Thaiger
著者プロフィール

Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
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