バンコク洪水の最新状況 9/28・29は特別休日に 高速道路11路線も無料化
タイ政府は2026年9月27日の緊急閣議で、記録的な豪雨と洪水への対応として、バンコク・ノンタブリー県・パトゥムターニー県・サムットプラーカーン県の4地域を対象に、9月28日(月)・29日(火)を特別休日に指定しました。あわせて、高速道路11路線の無料通行措置も9月29日深夜まで延長されています。
ただし、タイ全土が祝日になったわけではなく、民間企業が一律に休業するものでもありません。ここでは、特別休日の内容と洪水の最新状況について整理します。

出典:ウェザーニュース
9月28日・29日が特別休日に
対象は4地域、全土の祝日ではない
今回の特別休日の対象地域は、バンコク、ノンタブリー県、パトゥムターニー県、サムットプラーカーン県の4地域です。タイ全土が休日になるわけではない点に注意が必要です。
官公庁は休業、民間企業の判断はまちまち
今回の特別休日は、主に官公庁を対象とする措置です。公立学校や行政窓口(イミグレーションを含む)は休業となりますが、報道によると、証券取引所(SET)は通常通り取引を行うとされています。
民間企業、商業銀行、店舗、ホテル、飲食店などは一斉休業の対象ではなく、各社の判断で在宅勤務や通常営業を選択するとされています。「バンコクが完全に休みになる」というわけではありません。
なぜ特別休日にしたのか
今回の措置の狙いは、通勤・通学に伴う交通量そのものを減らすことです。バンコク周辺では過去数日で300ミリを超える累積雨量を記録した地域もあり、広範囲で道路冠水や住宅浸水が発生しました。
報道によると、政府は通勤者・通勤車両を減らすことで、冠水地点での立ち往生や渋滞を防ぎ、排水作業や救助活動を円滑に進める狙いがあるとしています。
高速道路11路線も無料化
あわせて、首都圏の高速道路11路線の通行料無料化措置が、2026年9月29日(火)深夜24時まで延長されました。当初は9月27日までの予定でしたが、洪水の影響が続いているため延長されています。
- M7(バンコク~チョンブリー方面)
- M9(外環状道路)
- ドンムアン・トールウェイ
- チャルームマハーナコーン高速道路
- シーラット高速道路
- チャローンラット高速道路
- ブーラパーウィティー高速道路
- ウドンラタヤー高速道路
- バーンナー・アットナロン高速道路(S1)
- カンチャナピセーク高速道路(バーンプリー~スックサワット)
- プラチムラッタヤー高速道路
ただし、高速道路本線は走行可能でも、出入口の先にある一般道路が冠水しているケースがあります。道路当局は、利用前に道路状況を確認するよう呼びかけています。
洪水の被害規模
バンコク都は9月26日、市内全50区を洪水災害区域に指定しました。バンコク都の発表によると、今回の洪水では約32万9,000世帯、約70万人が影響を受けました。寝たきりの患者など約1,500人が、浸水地域から病院へ移送されています。
チャッチャート都知事によると、9月28日朝の時点で、大雨をもたらした低気圧は移動しつつあり、同規模の大雨が続く可能性は低下しているとされています。ただし、主要な運河の水位は依然として高く、排水には時間がかかる状況です。
バンコク東部で排水続く
排水は、大型運河の水位を下げてから道路、最後に住宅地の順で進められています。特にラートクラバン、ノンチョーク、ミンブリーなど東部エリアでは、周辺地域からの流入もあり、改善が遅れる可能性があります。
ラートクラバンはスワンナプーム空港にも近いエリアで、洪水による住宅地の冠水で空港スタッフの出勤が困難になり、手荷物処理の遅延につながった事例も報告されています。
旅行者・在住者へのポイント
- 空港・ホテル・観光施設は通常営業していることが多いが、個別に確認する
- 一般道は冠水や渋滞で通常より時間がかかる可能性がある
- 空港へ向かう場合は、通常より早めに出発する
- BTS・MRTが動いていても、駅までの道路が冠水している場合がある
- 東部バンコク・空港周辺・ノンタブリー・パトゥムターニー・サムットプラーカーン方面は特に道路状況を確認する
- ビザ更新など行政手続きの予定がある場合は、休日明け(9月30日)以降の対応を確認する
緊急の医療支援や救助が必要な場合は1669、バンコク都への一般的な支援要請は1555、道路状況の確認は道路局窓口1586が案内されています。
タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。
まとめ
今回の特別休日は、バンコクが全面的に機能停止したというものではなく、官公庁を中心に通勤・通学を抑制し、洪水対応を円滑に進めるための措置です。雨のピークは過ぎつつあるとされていますが、運河の水位が高く、バンコク東部を中心に排水にはまだ時間がかかる見込みです。
今回の集中的な雨の影響では空港は閉鎖していませんでしたが、周辺道路の冠水など至る所で被害が見受けられました。今日のバンコクはまだ雨が続いていますし、雨季のバンコクはこうしたゲリラ豪雨が連日降る季節です。移動の際は、通常より余裕をもったスケジュールと、最新の道路状況の確認をおすすめします。
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FAQ
Q1. タイ全土が9/28・29に祝日になったのですか?
いいえ、対象はバンコク・ノンタブリー県・パトゥムターニー県・サムットプラーカーン県の4地域のみです。タイ全土の祝日ではありません。
Q2. 民間企業やお店もすべて休みになりますか?
いいえ、今回の特別休日は主に官公庁を対象とする措置です。民間企業、商業施設、飲食店などは各社の判断となり、一斉休業ではありません。
Q3. なぜ特別休日にする必要があったのですか?
洪水地域への通勤・通学に伴う交通量を減らし、冠水地点での立ち往生や渋滞を防ぐとともに、排水作業や救助活動を円滑に進めるためとされています。
Q4. 高速道路が無料ならどこでも安全に移動できますか?
高速道路本線は走行可能でも、出入口の先の一般道路が冠水している場合があります。利用前に道路状況を確認することが推奨されています。
Q5. 洪水はもう収まったのですか?
雨のピークは過ぎつつあるとされていますが、主要な運河の水位が高く、特にバンコク東部では排水にまだ時間がかかる状況です。「洪水が終わった」と判断できる段階ではありません。
出典・参考サイト
- Nation Thailand:Bangkok flood drainage update
- The Thaiger:Thailand toll-free roads extended until September 29
- Human Resources Online:Thai Cabinet declares 28 & 29 Sep holidays in 4 provinces
- Bangkok Post:Cabinet declares Sept 28-29 special public holidays
著者プロフィール

Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
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