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タイのアルコール 販売・飲酒の新規制が官報で正式確定 現行ルールとの違いについて

タイのアルコール規制 販売・飲酒の新規制が官報で正式確定 2026年5月
keita satou

報道によると、2026年5月12日、タイ政府はアルコール飲料の販売・飲酒が禁止される場所・区域に関する8つの告示を官報(Royal Gazette)に掲載し、即日施行しました。これは2025年11月8日に施行された改正アルコール規制法(アルコール飲料規制法 改正第2号 B.E.2568)そのものが新たに始まったというより、同法および関連法に基づき、禁止エリアをより具体的に整理・明確化したものです。

重要なのは、今回の告示は「販売できる時間」の変更ではなく、「販売・飲酒が禁止される場所」の明確化である点です。2025年12月3日から試験的に継続している「11:00〜24:00の連続販売」は、今回の告示によって廃止されたわけではありません。

官報(Royal Gazette)やタイの大手メディアの報道をもとにまとめています。

今回の新規制と従来のルールをまとめたインフォグラフィック

今回の告示 官報(Royal Gazette)

報道によると、今回の8つの告示で正式に確定・明確化された禁止エリアは以下のとおりです。場所によって「販売禁止のみ」と「販売・飲酒の両方を禁止」が異なる点に注意が必要です。

販売禁止(飲酒禁止の明記なし)

  • 道路上・車両上・道路上にある車両内:路上や車内での酒類販売が禁止されています。
  • 鉄道駅・列車内:駅構内および列車内での販売が禁止。ただし、バンコク駅(フアランポーン等)のエアコン完備のメインホール内で開催される政府公認の特別イベントに限り、例外として販売が認められます。

販売・飲酒の両方を禁止

  • 公共旅客船の桟橋・定期旅客船:チャオプラヤ川などの公共ボート乗り場(桟橋)およびフェリーなどの定期旅客船の船内全域。
  • 全国の旅客輸送ターミナル(バスターミナル):エカマイ・モーチット・サイタイマイなど全国すべての長距離バスターミナルおよび公共交通機関の発着ターミナル敷地内。
  • 工場区域:工場敷地内での販売・飲酒が禁止。ただし、酒造工場における通常の販売業務および製造工程での試飲(テイスティング)は例外として合法と明記されています。
  • 政府機関・国営企業などが管理・使用する区域:政府関連施設の敷地内での販売・飲酒が禁止。ただし、私的宿舎・クラブ・伝統的な宴席は例外となっています。
  • 政府機関・国営企業などが管理する公共公園:政府や自治体が管理するすべての公共公園内での販売・飲酒が禁止されています。
  • 政府機関・国営企業などの内部:政府機関・国営企業の建物内部での販売・飲酒が禁止されています。

現行ルールと何が変わったか?

今回の告示を理解するうえで重要なのは、「時間のルール」と「場所のルール」を切り分けて考えることです。ネット上で様々な憶測や投稿を見かけますが、まとめると以下の通りです。

時間のルール(現行ルール・変更なし)

  • 販売可能時間:11:00〜24:00(2025年12月3日からの180日間試験運用として連続販売が可能。従来禁止だった14:00〜17:00の販売も現在は可能。)
  • 販売禁止時間:00:00〜11:00(深夜から午前中は従来通り禁止)
  • 店内飲食:販売終了時刻(通常24:00)を過ぎても、その後1時間は店内で飲み続けてよい(追加注文は不可となっています)
  • 禁酒日:仏教に関連する特定の日はすべての販売・飲酒が禁止(変更なし)

場所のルール(今回の告示で追加・明確化)

今回新たに確定したのが「場所」のルールです。販売可能な時間帯であっても、上記の禁止エリアでは酒類の購入・飲酒ができません。コンビニや飲食店で購入できる時間だけでなく、「その場所で飲んでよいか」にも注意が必要になります。

罰則について

報道によると、今回の5月12日の8告示では、新たな追加罰則や執行措置はまだ発表されていません。違反した場合は、2025年11月8日に施行された改正アルコール規制法に基づき処分対象となる可能性があります。

なお、改正法では飲酒禁止時間帯(00:00〜11:00・14:00〜17:00)に飲んでいる客に対して最大10,000バーツの罰金が定められています。公衆衛生省は施行から1年間を周知・啓発の移行期間として設け、段階的に取り締まりを強化する方針を示しています。

旅行者・在住者が特に注意すべき点

今回の告示で特に日本人旅行者・在住者に関係しやすいのは交通拠点での規制です。空港から市内への移動中、観光でチャオプラヤ川の船を使う際、バスターミナルからの長距離移動の際など、これまで気にしなかった場面での注意が必要になります。

  • BTSやMRT・電車内:鉄道駅・列車内での販売が禁止。飲みながらの乗車は避けるのが安全。
  • チャオプラヤ川の船・船着き場:桟橋および旅客船内での販売・飲酒が全面禁止。
  • バスターミナル(エカマイ・モーチットなど):敷地内での販売・飲酒が禁止。出発前の飲酒には注意。
  • 公共公園(ルンピニー公園など):政府管理の公共公園内での販売・飲酒が禁止されています。

よくある誤解:昼間の販売は再び禁止になったの?

今回の告示が報道されたことで「昼間(14:00〜17:00)の販売がまた禁止になったのか」という誤解が広がりやすいですが、それは正確ではありません。

今回の変更は販売時間の話ではなく、「販売・飲酒が禁止される場所」の明確化です。2025年12月3日から試験的に継続している14:00〜17:00の販売緩和(11:00〜24:00の連続販売)は、今回の告示によって廃止されたわけではありません。

正しい理解は「昼間にお酒が買えなくなったのではなく、時間内でも禁止エリアでは買えない・飲めない」ということです。

まとめ

今回の2026年5月12日の官報告示は、タイのアルコール規制の「時間」ではなく「場所」のルールを整理したものです。駅・バスターミナル・船着き場・公園・政府関連施設などでは、販売可能な時間帯であっても酒類の購入・飲酒ができないことが正式に確定しました。

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よくある質問

Q. 今回の告示で昼間(14:00〜17:00)の販売は再び禁止になりましたか?

A. いいえ、禁止になったわけではありません。今回の告示は販売時間ではなく、販売・飲酒が禁止される「場所」の明確化です。2025年12月3日から試験的に継続している11:00〜24:00の連続販売は、今回の告示によって廃止されていません。

Q. 今回の規制で新たに追加された禁止エリアはどこですか?

A. 報道によると、2026年5月12日の告示で正式確定・明確化されたエリアは、道路・車両内、鉄道駅・列車内、公共旅客船の桟橋・定期旅客船、全国の旅客輸送ターミナル(バスターミナル)、工場区域、政府機関・国営企業などの管理区域、公共公園、政府機関・国営企業などの内部の8か所です。

Q. 違反した場合の罰則はどうなりますか?

A. 報道によると、今回の告示では新たな追加罰則は発表されていません。違反した場合は2025年11月施行の改正アルコール規制法に基づき処分対象となる可能性があります。なお公衆衛生省は、施行から1年間は周知・啓発を優先し段階的に取り締まりを強化する方針を示しています。

Q. チャオプラヤ川の観光船でお酒を飲むことはできますか?

A. 報道によると、公共旅客船の桟橋および定期旅客船内での販売・飲酒が禁止されました。公共の旅客船での飲酒は避けるのが安全です。なお、民間のクルーズ船などについては今回の告示では明確にされていないため、個別に確認することをおすすめします。

Q. 公園で飲酒することはできますか?

A. 報道によると、政府機関・国営企業・自治体が管理する公共公園での販売・飲酒が禁止されました。ルンピニー公園など政府管理の公共公園でのアルコール飲用は禁止対象となる可能性があります。

Q. バスで長距離移動する際にお酒を持ち込んで飲むことはできますか?

A. 報道によると、全国の旅客輸送ターミナル(バスターミナル)敷地内での販売・飲酒が禁止されました。バスターミナル内での飲酒は避けるのが安全です。バス車内については今回の告示では明確にされていないため、引き続き注意が必要です。

出典・参考サイト

  • ASEAN NOW(2026年5月12日配信)
  • Nation Thailand(2026年5月12日配信)
  • Thansettakij(2026年5月12日配信)
  • Bangkok Post(2026年5月12日配信)
  • タイ官報(Royal Gazette)2026年5月12日掲載

著者プロフィール

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Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。

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Keita Satou
タイ在住ライター
タイ在住ライター バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1700人)や複数のSNS(総フォロワー7万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。
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