MENU

タイで違法タバコ1.5万カートンを押収 「ほぼすべて偽造品」でカビも確認と税関が警告

タイ・ナコンラチャシマで押収された大量の違法タバコの山、出典ASEAN NOW
keita satou

タイ税関とナコンラチャシマ郵便センターが、東北部3県へ流通しようとしていた違法タバコ1万5,000カートン超を押収しました。押収品の評価額は約1,450万バーツにのぼります。

今回のニュースで特に注目すべきなのは、税関責任者が「予備検査では、押収品のほぼすべてが偽造品だった」と明言している点です。オンラインで格安のタバコを購入する際の注意点として、詳しく整理します。

概要

報道によると、チョンチョム税関とナコンラチャシマ郵便センターは、「今月は吸わせない(This Month, No Smoking)」と名付けられた合同作戦で、7月末の連休期間中に疑わしい郵便物を検査しました。その結果、ナコンラチャシマ、ブリラム、スリンの東北部3県へ配送される予定だった違法タバコを差し止めたと報じられています。

チョンチョム税関のプラシット・ディージョンジャルーン税関長によると、政府の指示に基づき、密輸品全般への取り締まりを強化する政策の一環として、今回の作戦が実施されたとのことです。狙いは、税収の確保、正規事業者の公平な競争環境の確保、そして健康や医療制度への長期的な悪影響から国民を守ることだとされています。

職員は不審な行動や配送ルートの分析を行い、ナコンラチャシマ郵便センターのソムキアット・カムピラー氏らと連携して継続的な検査・摘発を実施し、今回の押収に至りました。

「ほぼすべてが偽造品」という税関の警告

プラシット税関長は、今回の事件について次のように述べています。

「今回のケースで警戒すべき点は、違法タバコの量が膨大であることに加え、予備検査でそのほぼすべてが偽造品であることが判明したことです」

さらに、「不審な密輸方法と比較的長い輸送期間のため、商品の大半にカビが発生し始めていました」とも説明しています。

つまり今回の事件は、単に「関税や物品税を払っていない外国製タバコ」という話にとどまりません。押収品の大部分が有名ブランドなどを模倣した偽造品であり、なおかつ不適切な保管・輸送によってカビが発生していたという、二重の問題が確認された形です。

「違法タバコ」に含まれる複数の問題

タイ語で「บุหรี่เถื่อน(ブリー・トゥアン)」と呼ばれる違法タバコには、主に次のような類型があります。

  • 未関税・脱税品:正規メーカーの本物であっても、正式な輸入手続きや納税を経ていないもの
  • 密輸品:税関を通さず、あるいは正しく申告せずに国内へ持ち込まれたもの
  • 偽造品(コピー品):有名メーカーの商標やパッケージを模倣したもの

今回の押収品については、税関側の発言から、偽造品としての問題が特に大きかったことが分かります。一方で、密輸・未納税の側面も含まれているとみられますが、具体的な内訳(どの国から持ち込まれたか、正規品と偽造品の比率など)までは、現時点の報道では明らかになっていません。

なぜ郵便物で流通させるのか

近年、違法タバコの販売方法には変化がみられます。従来の店頭販売だけでなく、オンラインで注文を受け、郵便や宅配便を使って購入者へ直接配送する手口が増えているとされています。

郵便・宅配便を使うことで、送り先を分散できる、個人間取引に見せかけやすい、販売ルートの特定が難しくなるといった利点が、密輸業者側にあるとみられます。税関はこうした手口に対応するため、配送ルートの分析や検査体制の強化を進めています。

なぜタイでは偽造品の摘発が相次ぐのか

今回のタバコに限らず、タイでは近年、日用品や食品を装った偽造品・無許可製品の摘発が相次いでいます。当メディアでも、子ども向けの人気玩具「スクイーズ」の未認証品約2万点が押収された事例や、偽の「化学調味料」を製造していた拠点が摘発された事例をこれまでにお伝えしてきました。

これらに共通するのは、SNSやオンラインショップを通じた販売が増えていることと、正規品より大幅に安い価格で消費者を引き付けている点です。オンライン上の「激安」表示には、相応のリスクが伴う可能性があることを踏まえておく必要があります。

タイで外国製タバコを購入する際の注意点

バンコクなどタイ国内で外国製タバコを購入する場合、次の点にご注意ください。

  • 大手のコンビニやスーパーで購入する(※最も重要)
  • SNSやメッセージアプリだけで販売されている業者は避ける
  • 市場価格と比べて極端に安い場合は注意する
  • 免税・輸入証明などの説明がない場合は注意する
  • タイ語の健康警告表示があるか確認する
  • 物品税スタンプが付いているか確認する
  • 店舗の住所や会社名が明確か確認する
  • 開封済み、箱が潰れている、印刷が粗いなど、外見に違和感がないか確認する
  • 「税関を通っていないが問題ない」などと説明する業者は避ける

正規販売店であっても、外国製タバコを購入する際は、パッケージ、警告表示、販売元、価格を確認することをおすすめします。

プラシット税関長も、旅行者や在住者に対し、オンラインで極端に安く販売されているタバコには注意するよう呼びかけています。特に、正規の販売業者が明確でない場合や、保管・輸送状況についての信頼できる情報がない場合は、偽造品の可能性だけでなく、正規ルートを経ていないことによる品質面のリスクにも注意が必要だとしています。

タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。

まとめ

タイ東北部のナコンラチャシマ郵便センターで、違法タバコ1万5,000カートン超(評価額約1,450万バーツ)が押収されました。税関責任者は、予備検査の結果、押収品のほぼすべてが偽造品であり、不審な密輸方法と長い輸送期間の影響で、大半にカビが発生し始めていたと説明しています。

今回の事件は、単なる税逃れの密輸品というより、オンラインで販売される偽造タバコが、健康リスクを抱えたまま消費者へ届く直前で発見されたケースといえます。

タイではスクイーズ玩具の未認証品や偽の化学調味料など、日用品・食品分野での偽造品摘発をこれまで複数お伝えしてきましたが、今回のようにタバコという嗜好品でも同様の問題が起きていることに、あらためて注意を促したいと感じています。オンラインでの「激安」表示には、価格の安さの裏にどのようなリスクがあるのか、一度立ち止まって確認する習慣をおすすめします。屋台でもタバコの販売やバイアグラやAGA治療薬の販売を見かけた事があります。もちろん薬などは薬剤師のいる薬局でしか購入できない製品もあります。旅行者の方は大手のスーパーやコンビニやドラッグストアで購入することをおすすめします。

タイムラインバンコクでは、旅行者や在住者に役立つ最新情報を配信していますのでシェアやブックマークをお願いします。またSNSのフォローもよろしくお願いします。

よくある質問(FAQ)

Q1. 押収されたタバコはすべて偽造品だったのですか?

税関責任者は「予備検査でほぼすべてが偽造品だった」と説明しています。「すべて」と断定はされていませんが、大部分が偽造品だったことが明言されています。

Q2. カビが生えたタバコを吸うと、どのようなリスクがありますか?

本記事では、税関が押収品にカビが発生していたと説明している事実をお伝えしていますが、カビが生えたタバコを吸うことによる具体的な健康影響について、公式な検査結果や医学的な説明は、現時点の報道では確認できていません。不審な販売ルートで購入したタバコを避けることが、最も確実な予防策です。

Q3. どのブランドの偽造品だったのですか?

現時点の報道では、具体的なブランド名は公表されていません。特定のブランドを名指しして偽造品だったと記載するのは避けるべきです。

出典・参考サイト

  • ASEAN NOW「Customs, Korat Post seize illicit cigarettes」

タイムラインバンコク編集部keitasatouのアイコン

Keita Satou
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスの持つタイ法人の社員のかたわらライターも行う。タイ在住日本人向けのメディアとタイ人向けメディアを運営。Facebook(フォロワー1900人)や複数のSNS(総フォロワー8万人以上)を運営する。日本のテレビ・メディア取材経験多数あり。職業柄、各業界のタイの裏話を聞くことも多数あるそう。

関連記事

about me
Keita Satou
Keita Satou
タイ在住ライター
バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
記事URLをコピーしました