タイ お酒の販売が午前11時〜深夜0時に 2026年5月29日からの新ルールと注意点
2026年5月29日、タイのアルコール飲料管理委員会が王室官報(ロイヤル・ガゼット)に新告示を掲載し、酒類の販売時間が正式に変更されました。
これまで数十年間にわたって続いてきた「午後2時〜5時の酒類販売禁止(アフタヌーン・バン)」が事実上撤廃され、原則として午前11時から深夜0時まで通しで酒類を購入できるようになります。
旅行者にとっても在住者にとっても身近なルール変更です。新しいルールの内容と、あわせて知っておきたい注意点をまとめました。
何が変わったのか 新旧ルールの比較
報道によると、今回の変更で最も大きなポイントは「アフタヌーン・バン」の撤廃です。
これまでタイ全土では、毎日午後2時から5時の間、コンビニやスーパー、飲食店などでの酒類販売が法律で禁止されていました。この3時間の空白が観光客にとって不便なうえ、在住者にとっても日常的なストレスになっていました。
要約すると、今年に入ってからお酒が14:00~17:00まで販売されていたのはあくまでも試験的な施策で今回の発表で正式に販売が許可されたということです。

新旧の販売時間まとめ
- 【旧ルール】
午前11時〜午後2時:販売可
午後2時〜5時:販売禁止
午後5時〜深夜0時:販売可 - 【新ルール】午前11時〜深夜0時:通しで販売可
(午後2〜5時の禁止を撤廃) - 深夜0時〜午前11時:引き続き販売不可
この変更は2026年5月27日に保健相が署名、5月28日に王室官報に掲載され、翌29日から正式に発効しています。
なぜ今回の変更に至ったのか
今回の正式決定は、突然のことではありません。
報道によると、タイ政府はまず2025年12月の告示により、アフタヌーン・バンを180日間試験的に緩和する措置を導入しました。その期間中、各県およびバンコク都が経済・社会・公衆衛生への影響を評価し、アルコール飲料管理委員会に報告することが義務付けられていました。
その試験運用の結果と、2025年改正のアルコール飲料規制法(No.2)の枠組みをもとに、今回の新告示として正式に整理されたものです。
政府が掲げる目的は「観光業の推進」と「小売業の活性化」です。午後の時間帯に酒類を購入できない不便さを解消することで、観光客の消費拡大と、コンビニ・飲食店などの売上回復を後押しする狙いがあります。
空港・ホテル・娯楽施設はどうなる
今回の新告示では、一般的な販売時間(午前11時〜深夜0時)とは別に、特定の施設については例外が設けられています。
例外として扱われる主な施設
- 国際線を扱う空港内の旅客サービス区域(免税店・ラウンジなど)
- 娯楽施設法に基づく許可を受けたパブ・バー・クラブなどの娯楽施設
- ホテル法に基づくライセンスを持つホテル内のレストラン・バー
- 会議・展示会・コンサート・イベント会場内の指定販売区域
- ラヨーン県の指定娯楽施設区域および東部航空都市(Eastern Aviation City)関連区域内の飲食店など
これらの施設は、個別の営業許可やライセンスに基づき、通常の販売時間の枠を超えた運用が認められる場合があります。
場所によっては飲酒・販売が禁止されているエリアも
今回の変更はあくまで「販売時間」の緩和であり、すべての規制がなくなったわけではありません。
報道によると、2026年5月12日から別の告示が施行されており、以下の場所では販売時間に関わらず酒類の販売・飲酒が禁止されています。
酒類の販売・飲酒が禁止される主な場所
- バスターミナル・鉄道駅・公共船着き場などの交通拠点
- 公共交通機関の車内(バス・電車・船など)
- 道路・車両内
- 公園・公共広場
- 政府機関・官公庁・公共施設
- 工場区域
旅行者にとって特に注意が必要なのは、BTSやMRTの駅構内・車内、バスターミナル、公園などです。これらの場所での飲酒はトラブルの原因になりかねないため、気をつけてください。
未成年への販売禁止・飲酒運転取り締まりは強化
販売時間が緩和される一方で、未成年者の保護と飲酒運転への対策については、むしろ取り締まりが強化される方向です。
- 未成年者(20歳未満)への販売・提供禁止の徹底。身分証明書(IDカード・パスポート)確認が推奨・義務化される方向で、違反店舗には罰金や免許停止などの厳しい制裁が科される可能性があります
- 警察によるアルコール検問チェックポイントの増加と重罰化が並行して進められていると報じられています
- アルコール広告・プロモーションのルールについても改正法に基づきガイドラインが整備されつつあるとされています
バンコクを含む各県独自の規制が上乗せされる可能性
今回の告示で示された「午前11時〜深夜0時」はあくまで全国共通の基本ルールです。
報道によると、各県知事・バンコク都知事は地域の事情に応じて追加の制限を設ける裁量を持っています。また、マカブーチャ(万仏節)やワンサーカーン(入安居)などの仏教行事、選挙日前後には、従来通り別途「全国禁酒日」が告示される可能性があります。これは今回の時間規制緩和とは別枠の制度です。
旅行者・在住者へのポイント
在住者にとって最も身近な変化は、コンビニやスーパーで午後2時〜5時にもお酒が買えるようになったことです。これまで「夕方前に買い忘れた」というストレスが解消されます。
旅行者にとっても、観光中の午後に飲み物を購入しやすくなるメリットがあります。ただし深夜0時以降は引き続き購入できないため、この点は変わりません。
このようなお酒の禁酒日や販売時間になるとどこどこでは売っているや買えたなどのSNS投稿を見かけますが、場所によって販売許可時間が異なるので過信は禁物です。あくまでも今回の報道がメインになります。
駅・バスターミナル・公共交通機関・公園など、場所による禁止規制は別途残っているため、購入した後の場所には十分注意してください。
タイの大手メディアおよび現地メディアの報道をもとにまとめています。
まとめ
2026年5月29日から、タイの酒類販売時間が午前11時〜深夜0時に一本化され、長年続いてきた午後2時〜5時の販売禁止が正式に撤廃されました。
これはタイ政府が観光業の推進と小売業の活性化を目的として、180日間の試験運用の結果を経て正式に導入したものです。コンビニやスーパー、飲食店などでは午後の時間帯も通しで酒類を購入できるようになりました。
一方で、駅・バスターミナル・公共交通機関・公園・政府施設などでは別途禁止規制が残っており、未成年への販売禁止や飲酒運転の取り締まりはむしろ強化される方向です。仏教行事や選挙日には従来通り禁酒日が設けられる可能性もあります。
便利になった反面、場所と時間のルールをしっかり把握したうえで新しい制度を活用してください。
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よくある質問(FAQ)
Q. コンビニでいつでもお酒が買えるようになったのですか?
A. 午前11時から深夜0時の間であれば、午後2〜5時を含めて購入できます。ただし深夜0時〜午前11時は引き続き販売禁止です。また仏教行事や選挙日などの禁酒日は別途設定されます。
Q. バーやクラブは深夜0時以降も営業できますか?
A. 娯楽施設法に基づくライセンスを持つパブ・バー・クラブは、個別の許可に基づき通常時間外の運用が認められる場合があります。実際の営業時間は施設ごとの許可内容や地域の規制によって異なります。
Q. 駅や電車の中でお酒を飲んでもいいですか?
A. いいえ。鉄道駅・バスターミナル・公共交通機関の車内などは、今回の販売時間緩和とは別の告示により、酒類の販売・飲酒が禁止されています。
Q. ホテルのバーは何時まで営業できますか?
A. ホテル法に基づくライセンスを持つホテルは例外規定の対象です。通常時間の枠を超えた運用が認められる場合がありますが、実際の営業時間はホテルごとのポリシーや地域の規制によって異なります。
Q. 仏教行事の日はお酒が買えませんか?
A. マカブーチャ(万仏節)やワンサーカーン(入安居)などの仏教行事、選挙日前後には、従来通り別途「全国禁酒日」が設定される可能性があります。今回の時間緩和とは別の制度のため、禁酒日は引き続き適用されます。
Q. 今回の変更はいつから適用されていますか?
A. 2026年5月27日に保健相が署名し、5月28日に王室官報(ロイヤル・ガゼット)に掲載、翌5月29日から正式に発効しています。
出典・参考サイト
- ASEANNOW Thailand scraps afternoon alcohol sales ban – new hours 11am to midnight
- Thai PBS News ราชกิจจาฯ เผยแพร่ประกาศปลดล็อกขายเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ 11.00-24.00 น.
- The Thaiger Thailand extends alcohol sales hours to midnight in select areas
- The Nation Thailand Thailand alcohol controls take effect pending advertising criteria
- Bangkok Post Thailand extends alcohol sales time from 11am to midnight

Keita Satou:バンコク在住10年以上。旅行ライセンスを持つタイ法人に勤務する傍ら、ライターとしても活動。タイ在住日本人向けメディアとタイ人向けメディアを運営し、日本のテレビ・各種メディア向けに現地情報も提供している。Facebook(フォロワー約1,900人)をはじめ、複数のSNSで合計8万人以上のフォロワーを抱える。職業柄、各業界のタイの裏話や現場の実情に触れる機会も多い。
